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ある日の放課後。
宮舘くんと一緒に下校するため廊下を歩いている時だった。
手を繋ぎ今日も幸せいっぱいだなぁと話していると、前から見覚えのある人を見つける。
思わず宮舘くんと繋いだ手にギュッと力を込めてしまう。
「どうしたの？」
無言で前を見つめる私に宮舘くんも前を見る。
すると、宮舘くんはわざわざ足を止めた。
前から歩いてきた彼も徐々に足を止め、私たちの前に来る。
「お久しぶりです、悠先輩」
会ったのは悠先輩だった。
彼の隣にはあの美人な先輩はいなく、悠先輩一人のように見える。
宮舘くんに身を寄せてそうお辞儀する私。
悠先輩は気まづそうに「おう…」と一言。
私と宮舘くんの繋いだ手を見て目をそらす彼に、宮舘くんは笑いかける。
「Aの彼氏です。どうも」
そう宮舘くんが言うと、悠先輩は目を見開いた。
悔しそうに顔を顰め無理やり笑顔を作る。
「あぁ、リレーで一緒に走ったよね」
「あの時のことよく覚えてますよ」
そうだ。
この二人はリレーの一位と二位じゃないか。
記憶に焼き付いたあの瞬間が蘇る。
すると、先輩はわなわなと震え出す。
嫌な予感がしたので宮舘くんに密着するようにすると、宮舘くんは私の手を強く握る。
「そんな男より俺の方が幸せにできるよ？A。帰ってこいよ」
耳を疑った。
目を見開き固まる私たちに更に言葉を続ける先輩。
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作者名：ガム | 作成日時：2022年9月25日 15時
