490 ページ20
ーーーYOUーーー
気だるい体に力を込める。
ごろんと体の向きを変えようとするも、ぐっと力が加わるその手のせいでさせてもらえない。
後ろから伝わるヒチョルの体温。
今何時かな。
カーテン越しの窓の外はまだ明るいことだけは理解できた。
HC「まだこのまま〜。」
起きようとしたのが伝わったのか、ヒチョルの左腕はわたしの首の下を通り、折れ曲がって手のひらで肩を包み込む。
A「、、、重い。」
HC「我慢。」
寝起きのときの掠れた声で囁き、右手でそっと、わたしの頭を撫でる。
体はまだ少しだけだるさが残っているものの、心地よい感触と空気感にまた眠気に襲われる。
A「、、、もう起きる。」
HC「眠たいくせに。まだ寝てよ。」
そのあとすぐに眠ってしまったのか、次に気がつくと陽が傾き始めていた。
さっき感じたぬくもりはなくて、少し寂しく思いつつも自由になった体をゆっくり起こす。
寝室を出てリビングを見渡す。
見当たらないし、物音ひとつしない部屋に、急に不安感が募る。
買い物、、、?
今日はどこにも行かないって言っていたし。
音がないからいるはずないのに、トイレ、バスルーム、もう一度寝室を覗く。
どこにもいない。
何度も何度もぐるぐると同じ場所を探し回って、
A「ヒチョル?」
声をかけるけれど、いない。
まさか、ヒチョルがわたしを置いていくなんて。
悪い方にばかり考えが及び、リビングの真ん中に立ち尽くしてしまった。
何をしたらいいのか、どうすべきか、何を考えたらいいのか、まったくわからなくなって、ただ静かに涙が頬を流れてゆくのを感じた。
HC「、、、起きた?」
後ろからお腹に回されたたくましい腕。
HC「え、なんで泣いてんの?w」
リビングでそのまま立ち尽くしていたところに、コンビニのビニール袋をぶらさげて帰ってきたヒチョル。
玄関ドアの開く音にも気付かなかった。
HC「なんかあった?」
振り向いてぎゅっとしがみつくわたしをひっぺがし、手のひらで頬を包みながら優しく問いかけるヒチョル。
A「どこ行ってたの?」
HC「ん〜?腹へったから食うもの買ってきた。」
A「、、、一緒に行きたかった。」
ゆら〜ゆら〜っと体を左右に揺らされながら、ヒチョルは何か察したみたいで笑った。
HC「起こしても起きなかったから、ミアネ。w」
ゆら〜ゆら〜が終わると、またぎゅっとして、そして頭をぽんぽんしながら、
HC「夜、映画観に行こう。」
そう言った。
856人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「SuperJunior」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
minoko1002(プロフ) - 更新ありがとうございます。いよいよですね?(笑)(笑)正座して待ってます!(笑) (2017年5月5日 19時) (レス) id: 76f8834603 (このIDを非表示/違反報告)
シャイン(プロフ) - minoko1002さん» minokoさんいよいよです!!いよいよなんですけど、ねぇw意味深w (2017年4月25日 7時) (レス) id: cac479abcc (このIDを非表示/違反報告)
minoko1002(プロフ) - 怒濤の更新ラッシュきたこれ!(笑)いよいよ入隊に入籍! (2017年4月23日 0時) (レス) id: 76f8834603 (このIDを非表示/違反報告)
シャイン(プロフ) - minoko1002さん» minokoさん、喜んでもらえたみたいでよかったです(*^^*) (2017年4月22日 15時) (レス) id: cac479abcc (このIDを非表示/違反報告)
minoko1002(プロフ) - あかんやつやん!もう!参りましたm(__)m更新まってました!全私が泣いた(笑)(笑) (2017年4月19日 2時) (レス) id: 76f8834603 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:シャイン | 作成日時:2015年12月17日 8時