パリピポぴぽぱぽ(PUR) ページ38
「は、はじめまして 宜しくお願いします！」
あれから数日後 私は黒いユニフォームに身を包んでバイトの初日を迎えた。
「はい！これからよろしく！まずパソコンに勤怠。そしたら卓を説明しながらパントリーに向かうね」
今日指導でついてくれるのはあの日のお姉さん…飯田さん。
「ここにおしぼりとかお箸とか、コースターのストックがあって…」
「はよーっす！」
「あ、たかぎおはよ！この人、ドリンカーのたかぎくんです！こちらは今日から働く新人のAちゃんだよ」
「た、たかぎさん、よろしくお願いします！」
すると突然たかぎさんの目がするどくなって 思わず肩を竦めた。
この人…
あの時の、ウーロンハイをウーロン茶に変えてくれた 一見怖そうでも実は優しい店員さん だ。
「き！」
「木？」
「だから、"ぎ"じゃなくて"き"！！た か き！takaki！濁りません！間違えたらしっぺな。新人に嘘を教えるんじゃねーよ」
爆笑してる飯田さんの頭をこつんと叩いたtakakiさんでした。
今日はバイト初日ということで 比較的暇な平日。
ここにはお通しと瓶ビール。
お通し少なくなったらこのタッパーから補充する…と。
「Aちゃんって、この前団体で来てた子だよね？ウーロンハイの」
教えてもらったことをメモしてると、
不意に飯田さんの声色が仕事モードから女子大生モードに入った。
「ね、そうだよね？私覚えてるよ！」
「えと、…」
「あずさ、納品きたからケース運ぶの手伝ってー！おもーい！ てへぺろ」
返事を思案してるとそこには若干ぶりっ子気味な�睫擇気鵑�やってきて
するり、飯田さんの肩に腕を回した。
「は？なに、そのキャラきもいんだけど」
「俺 筋肉痛なんだよね」
「どーせバスケでしょー」
「違いますー フットサルでしたー」
「仕事に支障きたすのやめてもらえますー？」
「明日はゴルフでーっす」
「クソムカつくリア充だな」
「パリピでーっす」
「どうでもいいけど納品シクヨロでーっす」
飯田さんと�睫擇気鵑里笋蠎茲蠅老斂�でコミカルに進む。
進めば進むほど、私の心はずしんと重くなる。
嫌だった飲み会も 来てよかったって思えたんだ。
優しくて、かっこよくて、話してみたら無邪気で面白い
そんな人がフリーな訳ないよね。
勝手に一目惚れして、勢いで面接して勢いで働き始めて…ばかみたい。
飯田さんこと、名前で呼び捨て。
あんなに仲良しだし。
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作者名：もぶ | 作成日時：2017年1月24日 15時
