cosmic is きらきら (ページ37)

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パリピポぴぽぱぽ(PUR) ページ37

「うえええええい！」

「きゃはははは」

「にしやんのーちょっといいとこ見てm」

「やめろやめろ！飲めねーから！」

「おーい空いたグラスだしてー」

「ねえ、飲み放って何分だっけ？」

「タスポ持ってる人いない？」

「神田が便所から出てこねーんだけど」

「叩き起してこいよ」

「カラオケ行く人ー！」

馴染めない馴染めない馴染めない。
絶対無理。
こんな体育会系の飲み会なんて無理。

さっき神田さんばりばり飲まされてたもん。
あれは気持ち悪くもなるよ。

「Aちゃん次何飲むの？」

「はい？！」

「グラスからっぽじゃん。今注文してるしついでに言っちゃいなよ」

「あっ、えっと…」

促されてドリンクメニューを見る。

本当はソフトドリンクを注文したい。
もうアルコールはお腹いっぱい。

これ以上飲んだらそれこそ神田さんと同じくトイレと仲良しになりそう。

でもここでソフトドリンクなんて注文したら…怖い。

「えっと」

店員さんはハンディーを片手に私の注文を待ってくれている。

明るい髪色、涼し気な目元
一見怖そうな…

やばい、早く決めなきゃ。

「えっと…」

カルアは甘すぎて吐きそうだし、チューハイは炭酸で気持ち悪くになるし、水割り？
さっぱりしたやつの方がまだましだよね。

「えっと…」

「それ、ウーロンハイでしたよね」

怖そうな店員さんは私の握りしめるグラスを指さした。

「あ、同じものを…！」

「はい、かしこまりました」

口元に少しだけ笑みを浮かべて空いたジョッキとグラスを下げる。

その所作も笑顔も

「きれい…」

「ん？A今なんか言った？」

「ううん！なんにも！」

それからすぐドリンクを運んできたのは
チャキチャキと動く笑顔が可愛いきらきらしたお姉さんだった。

またあのかっこいいお兄さんが来てくれるかもって期待しちゃった。

「角ハイのお客様ー、こちらに失礼します。こちら角ハイジンジャーです。ウーロンハイは…」

「あ、ハイ」

私に向けて意味深に笑うお姉さん。
受け取ったグラスをそのまま口に運んだ。

「空いたお皿お下げしますね、失礼します」

私は慌ててお姉さんを追いかけた。

「あ、あの！！」

丸トレイの上積まれたお皿をカチャリと鳴らしながら振り返ってくれた。

「はい？」

「ありがとうって、さっきの店員さんに伝えておいていただけますか？」

受け取ったウーロンハイにはお酒は入っていなかった。

ただのウーロン茶。