ハウリングオーケストラ(BLU) ページ16
「そんで俺が走ってなんとか間に合って！そいつをメッタメタのギッタギタにしてやったの！尻尾まいて逃げてったよ」
「慧じゃないから！お隣さんが助けてくれたやつじゃん。しかもそんな細腕でメタギタなんて無理！私でも腕相撲勝てそうだもん」
「お？やるか？」
「やんのか？負けてから"やっぱなし"は聞かないからね！」
テーブルの上のものを少し片付けて、右手を握り込んだ2人。
ほんの10分程度だけど一緒にいて分かった。
この2人は本当にただの友達同士で…お互いのことが好きで大切なんだなって。
だからあの面倒臭いこと嫌いないのちゃんが探偵みたいな真似してこの子のことを守ろうとして…
その代償に私との時間を削ったんだ。
ぼーっと2人の行方を見守ってるといきなりレフリー八乙女が登場。
腕の位置を確認するとよく分からない英語でルール説明しだした。
いのちゃんも真剣な表情で頷いてる。
とめちゃんが2人の右手を両手で包んで「れでぃごー！！！」
一瞬で倒されたのはいのちゃんの右手。
「俺左利きだったわーあはは」
「右利き！まぁ左でもいいよ？私が勝つし！」
「遅れてごめんねーAちゃん注文した？俺らいつもこんな感じだし気にしないで」
.
その帰り道、久しぶりにいのちゃんと2人きり。
「面白くて楽しくていい子だね」
「光にぴったりでしょ！すげーいいやつだよ」
あーゆー人を"いい友達"って言うんだね。
じゃあ、私は？
その答えを聞きたいようで聞きたくない。
「俺さー、愛だの恋だのめんどくせーって思ってた。吐き出せればいいやって」
「うん…」
「でも光達見てたらさ、そーゆーまどろっこしいのもいいのかもしんねーなって」
息が苦しくなって途端に歩くペースが落ちる。
「もし俺が愛だの恋だのって言うとしたら誰だろーってずっと考えてた。A、俺の彼女になってくんねーかな」
「軽！なんかもっといい告白の仕方ないの？！」
「あははは！これが俺じゃん！」
足は完全に止まっていのちゃんに絡めとられた。
「ねえ、だめ？いいって言ってくれるまで離さない」
「じゃあ、慧って呼んでもいい？」
そのキスは"もちろん"って意味で解釈するからね。
______________
メインディッシュにaiを添えてver.のいのちゃん。
どんだけこの作品推しなの？ってくらい。ごめんなさい。
でも書いてて楽しいんです。笑
ジャスライク プリンス(PNK)→←ハウリングオーケストラ(BLU)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 18人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：もぶ | 作成日時：2017年1月24日 15時
