突撃！となりのバンドマン(Keito.O) (ページ46)

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日常ページ46

「大貴ー、ちょっと手伝ってー」

「え、今無理、知念とさ、オンラインでごにょごにょごにょ」

「もういい！」

激しめにごつんごつんと壁を叩く。

「なに？呼んだー？」

汗止めのバンドを外しながら少しだけ傷んだ髪を気にした圭人くん登場。

「これ！これの組み立てを手伝って欲しくて！」

足元に広げられたのは電動ドリル、釘やらなんやらかんやら中身がぐしゃぐしゃになった工具箱が鎮座している。

「え…」

「それ、それとって欲しい」

ボルダリング？それともパルクールもびっくりな感じの姿勢、A。

「ど、どれかな？てゆかね、まずどうしたらそんな姿勢になれるの？何を作るの？どうしたいの？」

DIYに興味をもったA。
素敵だと思った部屋を雑誌で見つける。
見よう見まねで作ってみたくなり収拾がつかない。
大貴は見て見ないフリ。
お耳は日曜日で何も聞こえてないフリ。

「賃貸でしょ？大丈夫なの？」

「返す時に修復可能ならいいんだってネットにはかいてあったよ？」

「この電動ドリルがすごい怖い！ねえ！ほんとに大丈夫なの？ほんt…」

ヴィィィィィィィィィン

大貴それでもお耳は日曜日。むしろ耳栓つけてる？ことに気付く圭人くん。

「一旦止まって、落ち着いて話をしようよAちゃん」

「話よりも、それをとって欲しいだけなの」

「そ、そっか。そうだよね、これ？このめっちゃ太くて長いこのネジのことだよね？これどこに付けるつもり？なに？壁穴開くんじゃないの？え？やっぱり話しよう？」

ヴィィィィィィィィィン