弐佰漆拾陸 流石に ページ38
「どれにしよっかな〜。お、これとかいいじゃん。」
現在私は呉服屋で服を買っています。
白に水色の紫陽花柄がよく映えとる〜、帯は…黄色でいくか?めんどいし。
「すみませんこれ下さい。あ、着て帰りたいんですけど…。」
なんで呑気に買い物なんかしてるかって?
馬鹿野郎お前、鬼殺隊の服装で夜歩いてたら襲われないでしょ?
人間じゃなくて鬼にね。
今回は私が標的になる作戦よ。ほら、私可愛いからさ、きっと狙ってくれると信じてるんだよ。
そのあと、無事買い物を終えて着替え、適当に見つけた店で昼食、デザート、気になった雑貨屋、夕食と普通に町に住んでる子かのように行動した。
そして遂に夜。
「思ったけど、この格好動きにくいな…。」
そう、1日過ごしてわかった。動きづれぇんだこれが。
素敵な着物だよ。でもそうだ。着物って動きづらいんだ。
くっそぅ、盲点だった。
「はぁ…。」
「美味しそうな女、みぃつけたぁ♡」
きた。
「残念、ただの女じゃないんだ、なっ!!」
「くっ…!」
鬼が背後に回った瞬間に刀を抜き取り、後ろへ思いっきり回す。
ガキンっと大きな音が鳴ったし、感触的に防がれた。けど…。
「雪の呼吸、捌の型、吹雪。」
その名の通り。あたりは吹雪となって、敵の視界を奪う。
この型の利点は、相手は視界が吹雪で覆い尽くされ、状況の把握が困難になるけど、私にはバッチリ周りが見えてるってこと。
「雪の呼吸、参の型、
ちなみにこの型、というか、雹というのは、あられの大きいバージョンで、直径5mm以上の氷の塊。
残酷だけど、まずは氷の塊で四肢を奪う。
痛みでもがく鬼の声が響く。
再生しようとしているようだけど、そんな隙は与えない。
「雪の呼吸、壱の型!牡丹雪!!」
ゴトリと鬼の首が落ちる。
鬼の体が消えるまでは吹雪は止まない。
1度使えば、鬼の滅殺までは途切れないこの型。
北海道出身なため、寒さには慣れてるものの…。
「着物が雪だらけ…こりゃ後でビッチャビチャだな。」
鬼が完全に消滅したのを確認してから、私は近くにある藤の屋敷へと向かった。
大丈夫、着いたと同時に雅に1回道案内してもらったから。
流石に1回行ったとこは私も忘れない。
誰だフラグっつったやつ、黙れ。
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ぽっポ(プロフ) - 私と誕生日一緒やん!!って読み始めました。面白いです。高評価連打しました (2021年4月5日 12時) (レス) id: ebe020dac0 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 今日、初めて読んだのですが面白すぎて一気に全部読んでしまいました!!更新待ってます!! (2021年2月23日 11時) (レス) id: 9f4a8dbb0c (このIDを非表示/違反報告)
TC - すっごく面白いです!ハマってしまい、ブックマークして永久保存しようという思考に至りました← 更新楽しみにしています!! (2021年1月30日 14時) (レス) id: 99f73cd1ff (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 更新、楽しみにしてますね。焦らずゆっくり頑張ってください (2021年1月21日 6時) (レス) id: 8111d7e6d3 (このIDを非表示/違反報告)
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