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弐佰陸拾漆 無茶苦茶だけど ページ29

「おでんをこんなに美味しいと思ったことないくらい美味しかった。」


「また来る時買ってくるね。」


「よろしく〜。」




無一郎には縁側で休んでてもらうように言って、私は後片付けを始めた。

なんだかんだいい子よなぁ。そりゃいきなり家に訪問してくるのはどうかと思うけど、しかも夜に、女の子の家。

…雪の呼吸が使えるのを知っているのは、恐らく村田さんと獪岳、義勇さん。

確かこんな感じ。

帰ってきたら雅にまず1番に教えようと思ったのに。

いや、ただ単に私が誰か一人だけでも知っていて欲しかっただけなんだけども。

雪の呼吸が使える理由。

なにか特別、証拠がある訳じゃない。

証拠はないけど、確信はある。

まぁ、こんな与太話を信じてくれるかはわかんないけど。

1人でずっと誰にも言わないのって結構しんどいんよな。

自分しか知らないからこそ、誰かに知られる心配なんて1ミリも要らないから、それはそれでいいけど。

あぁ、でもやっぱり、話したところで、“だからなに?”ってなるよね。

別に私と接点があるわけじゃ…雪の呼吸しか接点ないし。

他人からしてみればそんな話、“へぇ、そうなんだ!”って言っとけばいいし。

あぁ、どうしよう、やっぱり言うの辞めようかな。

でも、でもなぁ…いや、ほんと、知ったところでどうにかなる話じゃないし。

どうでもいい話だろうし。やっぱ言わないでおく…や、でも「A。」




「きゃぁっ!!?無一郎!!?急になに!!」


「なにそんなに驚いてるの?
片付けに時間かかりすぎじゃない?手伝うよ。」


「え、あ、いや!大丈夫!大丈夫!もう終わるし!」


「…なんか悩み事?」


「……なんでわかったの。」


「Aって顔に出やすいよね。」


「初めて言われたよ。」


「とりあえず言うだけ言ってみれば?
ちょっとは楽になるんじゃない?」


「ん〜…うーん、とりあえず縁側行ってて。飲み物持ってすぐ行くから。」


「わかった。」




とは言ったものの…相手は天下の霞柱様ぞ?

しかも自分より2歳年下の?14歳よ、あの子。

いやまぁ、社会出たらわりと年齢関係ないけども。

でもプライド的にさ!!?複雑じゃない!!?

よし、“実は明日、靴下どっちから履くか悩んでたの!”って言おう。

…無茶苦茶だけどそれでいこう!よし!

弐佰陸拾捌 微笑んでる→←弐佰陸拾陸 シュールな状況



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ぽっポ(プロフ) - 私と誕生日一緒やん!!って読み始めました。面白いです。高評価連打しました (2021年4月5日 12時) (レス) id: ebe020dac0 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃 - 今日、初めて読んだのですが面白すぎて一気に全部読んでしまいました!!更新待ってます!! (2021年2月23日 11時) (レス) id: 9f4a8dbb0c (このIDを非表示/違反報告)
TC - すっごく面白いです!ハマってしまい、ブックマークして永久保存しようという思考に至りました← 更新楽しみにしています!! (2021年1月30日 14時) (レス) id: 99f73cd1ff (このIDを非表示/違反報告)
カナ - 更新、楽しみにしてますね。焦らずゆっくり頑張ってください (2021年1月21日 6時) (レス) id: 8111d7e6d3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:皐月歩 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2021年1月2日 2時

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