閑話1 ページ43
私があの子と会ったのは、あの子が宇髄家に来てから11日が経った日のこと。
本来なら、すぐにでも蝶屋敷で身体検査をした方が良かったのだが、毎回ではないけれど酷く冷や汗をかいて、震えを隠すという。
もう少しだけ待ってくれ、と言われて会うことになったのが今日だった。
「A、怖いことなんか、なんもねぇから安心しろ。」
つい、ほぅっと息が漏れた。
優しく子供に笑う宇髄さんを見て、そんな顔もするのだなと感嘆した。
その子は、宇髄さんにひしっと抱きついて離れる様子はない。
私も宇髄さんと同じようにしゃがんでその子と目線が合うようにした。
「初めまして、胡蝶しのぶです。」
にっこり笑えば、小さな顔をひょっこり覗かせた。
不安そうな顔にもう一度笑う。
まるで小動物のようでとても愛らしい。
「ひらひら…?」
「ひらひら…?」
ついオウム返しをしてしまったが、宇髄さん曰く“ひらひら”とは蝶のことらしい。
この屋敷に来る前にも見て、ひらひらと言っていたのを聞いたらしい。
「なるほど…。」
「しぃ…?」
「おっ、言えるか?」
「しぃ…の…ひらひらっ…!」
「ふふっ。しのぶ、です。し、の、ぶ。」
「しぃ、のぉ…うっ!しのうちゃっ!」
キラキラした目に思わずよろけそうになった。
かわいい。
「ド派手に可愛い…。」
同じことを考えてしまったのがちょっと悔やまれる。
どうやら女の子には「ちゃん」で、男の子には「くん」ということは分かってるらしい。
「んっ!しのうちゃっ!てーげっ!」
ひとりひとりを指さしながらそういう小さなこの子は本当に…非常に、愛らしい。
「Aっ!」
最後に自分を指さして自分の名前を言った。
まだまだ舌っ足らずで、話すのもままならない小さな少女。
「A、ね。ふふっ、よろしくね。」
「しのうちゃっ!よぉしうね!」
検診の結果。この子は4歳或いは5歳だろう、ということがわかった。
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胡蝶しのぶとはじめまして。
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廣岡唯 - ウホウホうおぉ好きぁ (4月16日 11時) (レス) @page1 id: 4e6dbece94 (このIDを非表示/違反報告)
めめ - 親の制限でなかなか来れないですが開くたび楽しみにしてます!!このお話めっちゃ好きなので頑張って下さい!! (12月26日 8時) (レス) @page16 id: 5fbc771ab4 (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - うわすきなにこれ好き(語彙力どこぞへ) (12月22日 17時) (レス) @page14 id: 2b125e9969 (このIDを非表示/違反報告)
kakarika(プロフ) - うおぉ・・・凄い楽しみです!! (12月5日 19時) (レス) @page5 id: 833a0352da (このIDを非表示/違反報告)
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