令和から来た私だけど、まぁとりあえず鬼殺隊には入るよね

弐拾陸　顔面偏差値 ページ29

「ねぇねぇ炭治郎くん、緊張すんね、鬼怖いかも、まだ実際に見たことなくてさ、いやね、負けるとかそんなことは少しも思ってないんだけどさ、だってあの師匠に鍛えられたし、一応呼吸も使えるからさ、自信ないとかそんなんじゃなくてね。」


「とりあえず落ち着いてゆっくり話してくれ。」


「あ、すまん。」




緊張してるのか機関銃の如く言葉を発してしまった。

ってか私、結構早口だから普通に話してても聞きずらいんだよね、ごめんね。

あー、にしてもなぁ、炭治郎くん身長高ぇなあ。




「ねぇねぇ炭治郎くん。」


「なんだ？」


「何その優しい微笑み、すき。」


「すっ…！！？」


「ごめん間違えた、いや間違えてない、好きは好きなんだけど、そんなになんか、そのさ、焦らせるつもり無かった、ごめん。」




炭治郎くんの色が一気に真っ赤になった。

赤とかじゃなくて、真っ赤。

えー、あれかな、興奮とか高揚かな？

うん、ごめんね、そんなに真っ赤になるんだね。

そうだよね、君純粋だものね、すまんな。




「嫁入り前の女の子が簡単に好きとか言っちゃダメだぞ…！！」


「両手で顔抑えながら言うのいいね、可愛いと思う。
ってか簡単に言ってないよ、ホントにそう思ってるもん。」


「うっ…いや、ダメだ、そんなに簡単に言うな。
たとえ思ってても抑えるんだ、男にそんなこと言っちゃいけない、いいな？」


「ちょっと待って、何で諭されてるんだろう私。」


「ダメなんだ、Aは可愛いからそんなこと言っちゃダメだ、わかったな？」


「…………」


「…A？」


「いや、ちょっと待って…。」




この野郎、お前自分の顔面偏差値わかってて言ってるの？ねぇ？

君みたいなさぁ、顔がいい人にさぁ、可愛いとか言われたらさぁ、もうさぁ、照れるじゃんか！！！

もう、私、赤面症なの！

赤くなったらすぐには戻らないの、どうしてくれるんだ、やべぇあっちぃ。

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