令和から来た私だけど、まぁとりあえず鬼殺隊には入るよね

拾捌　朝 ページ21

「はぁ〜…ふぃ……ねむ…」




昨日のお風呂争奪戦、見事私が勝った。

つまり私が先にお風呂に入った。よしっ。

まぁでも、いくら先にお風呂に入ったとはいえ、眠い。眠いったら眠い。ホントに。

そういえば、昨日、師匠が赤飯がどうたらこうたらって言ってたっけ。

どうせ私が作るんだから赤飯もクソもねぇわ。
まったく…………。




「うわっ」


「うわってなんだよ。」


「なんで起きてんの。」


「起きてたら悪いか！」




え、私まだ寝ぼけてる？

顔洗って、着替えもして、布団も畳んで。

結構動いたと思うんだけど、それでもまだ寝ぼけてるの？え？私、大丈夫？

あ、もしかしてもう昼とか？いやまだ朝だよな。え？なんで起きてんの、しかも朝ごはん作っ、え？夢？




「なに自分の頬抓ってんだよ。」


「師匠が起きてるわけないから夢かと思って。」


「俺のことなんだと思ってやがる！！」


「ダメ師匠。」


「…………さっさと座れ、この糞弟子。」


「誰が糞弟子だ！！クソジジイ！！」


「なんだと！！俺のどこがクソジジイだ！！」


「年齢だよ！！60なんてジジイだろーが！！」




つーか、なに。なんで朝ごはんできてんの。

ってかホントに赤飯なんだんだけど。どうした。

まぁそんな、〜疑問を抱える、口喧嘩を少々添えて〜、っていうなんか洒落たランチ名風に今の状況を考える。

とことん馬鹿だな、私。

とりあえず、座って、手を合わせ、いただきます。師弟ともに、言動を合わせる。

見た目は問題ない。とても美味しそう。

だが、一口目が入らない。

なぜってこの師匠が作るご飯は死ぬほど美味しくないからだ。

見た目は普通に美味しそう。

でもどうだ、食べてみりゃあんなもん食えたもんじゃない。

例えて言うなら、生ゴミに嘔吐物を混ぜ、動物の糞を混ぜ、そこら辺にいる汚ねえジジイ共の垢を、混ぜに混ぜたようなもの。

要するに不味いってこと。ってかまって、例えなくてよかったわ。より汚ねえし、キショい。




でも黙ってご飯とにらめっこしてても、勝てもしないし、負けもしない。もう仕方ない。食べよう。

さよなら私の人生。鬼殺隊になる前に死ぬのね。

せめて、炭治郎くんと禰豆子ちゃん、善逸くんに伊之助、あわよくば柱の皆さんに会ってみたかったなってね…………結構な人数いるな。

私、アニメ派だから知らねえんだよな、柱の人達が具体的にどんな人か。

あのあそこ、柱合会議が終わるとこまでしか見てないんだよなぁ。

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