令和から来た私だけど、まぁとりあえず鬼殺隊には入るよね

拾肆　色 ページ17

「だって、“青”だから」


「…は？」




何言ってんだコイツって顔されても困る。

青いモンは青いんだよ。だいたい、私だってここに来るまではこんなにハッキリ見えることはなかった。

それが急に何？なんでだよ、なんでこんなハッキリ見えてんだよ、目がチカチカするわ、ふざけんな。

人が多い場所に行ったらこれ私目開けてられないんじゃないか？大丈夫か？

人前に出られない？なにそれダメじゃん。




「ちょっと待て、“青”ってなんだ」


「えーっとですね、簡単に言ってしまえばオーラです」


「おー……なんだって？」




あ、外来語ダメかな？通じない？

でもオーラって普通に言うとなんだ？

あ、あれか、雰囲気か。




「雰囲気です。 人はそれぞれ雰囲気(オーラ)を持って生まれてきます。大抵の人は白っていうか、透明…？ 白濁、がまぁ近いですかね」


「その、雰囲気…が見えるのか…？」


「…まぁ、そうです。 信じ難い話ですし別に忘れてくれても構いません」


「いや、信じる。 師匠が弟子を信じないでどうする」




また青だ…。青の意味には誠実っていうのがある。

本気で言ってるんだ。

えー、マジか。むしろ私の方が信じ難い話なのに信じてくれるんか。えー、マジか。




「で、なんで俺の雰囲気は青なんだ？ 白濁色が普通なんだろ？」


「あー、その時によって違います。 人は誰かと話している時、大きく感情が動きます。 逆に誰とも話さず1人の時、感情の動きはなめらかです。 だから普段は白濁色。 誰かと話せば色が変わります」


「ほぉー」




唐突な赤井秀一辞めてください、それともフクロウの真似ですか？

どっちにしろ辞めて。私、人の口癖移りやすいんだよ。辞めてくれ。

変な口癖私に移さないで。ホントに。




「ちなみに青はどんな意味なんだ？」


「えーっと、青は…良い意味では知的や落ち着き、信頼感、誠実、爽快感があげられます。
悪い、良くない意味では悲哀や冷たい、孤独です。
話の内容から、意味として捉えられるのは『誠実』になります」


「なんか複雑なんだな…」


「えぇ、まぁ…慣れればどうってことないですけどね」


「ふーん…」




こうやって私は、師匠である文月(ﾌﾂﾞｷ)匠(ﾀｸﾐ)と出会った。
そしてこんな出会いから、もうすぐ三ヶ月が経つ。

拾伍　出会いから三ヶ月→←拾参　信じましたけど

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