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(中島side)








ロビーのソファに侑李君を降ろして隣に座る。

腕を組んでぴたりとくっついた侑李君。ニコニコと幸せそうに笑顔を浮かべ、「せんせ、せんせ」と何度も俺を呼ぶ。





「侑李君、俺がいない間、ちゃんとご飯食べれた?」


『…うん!ゆうちゃ、ちゃんといいこにしてた。にぃにのいうこともね、ちゃんときいたよ、!』


「そっか、よかった。」


『……ね、せんせ?…ゆうちゃ、いいこ?』


「うん。もちろん。先生の言うことも、にぃにの言うこともちゃんと聞いて偉いよ」




そう言うと、侑李君の、俺の腕を掴む力が強まる。
目を合わせると、真剣な表情で、かつ少し切ない笑顔でこう言った。





『じゃあ、…ゆうちゃ、せんせいとずっといっしょ、?ゆうちゃのこと、すてない?ゆうちゃ、ひとり、なんない?』


「侑李君、?」


『……ゆうちゃが、ぱぱとままに、ぽいされちゃったのはね、ゆうちゃが…わるいこだったからなの。だから、いいこで…いいこで、いなきゃだめなの…じゃないと、ゆうちゃ、』





いつの間にか目に涙を浮かべた侑李君。その表情があまりに切なくて、つい手を握ってしまう。小さい手と俺の手じゃ上手く重ならない。手首が当たってしまうのだ。

手を繋いだ途端、侑李君が顔を顰めた。




「…侑李君、どうしたの?」


『…ぁ、なんでも、ないよ、っ』


「どこか痛い?具合悪かったら言っていいんだよ?」


『ふふ、だいじょーぶ、だいじょうぶ、っ…』





侑李君が一点を見つめる。繋いだ手の間。軽く擦れるお互いの手首。

なんだか急に嫌な予感がして、一度手を離す。





「侑李君、ごめん。ちょっといい?」


『……、いや、やめ、てっ』





侑李君の袖の下から覗く、細い赤の線。

紛れも無く、自分でつけたもの。





「…これ、どうしたの?」


『……』


「侑李君。ちゃんと答えて」


『……』





それから、起きてきた大貴君を見つけて大貴君に駆け寄るまで、

侑李君が言葉を発することはなかった。









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青信者(プロフ) - 更新待ってます!頑張ってください (2019年6月16日 17時) (レス) id: 244d1614eb (このIDを非表示/違反報告)
まり622(プロフ) - 更新待っています、、 (2019年5月19日 2時) (レス) id: 2d9ec59275 (このIDを非表示/違反報告)
猫介 - 更新待ってます!これからも応援してます!ガンバレッツゴー!!! (2019年2月9日 21時) (レス) id: bed5365be5 (このIDを非表示/違反報告)
kou - 更新待ってます。 (2018年8月9日 22時) (レス) id: 6fef2e555d (このIDを非表示/違反報告)
Anna - 初めまして!コメント失礼します。更新楽しみです!色々と気になって……(笑)頑張って下さい! (2018年7月16日 17時) (レス) id: ae93d703c2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:神楽 | 作成日時:2018年1月13日 9時

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