平成精神病院 . 地下閉鎖病棟

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(八乙女side)







全員分のカルテをまとめて、院長のもとへ持っていく。

色々聞きたいこともあるし急ごうかな。





＿＿コンコン





　「入っていいよ〜」


　「失礼します」





院長室に入ると、金魚に餌を与えている院長がいた。





　「カルテ、まとめてきました」


　「おー、ありがとね!!……ふんふん、有岡くんねぇ…」


　「あぁ、あの子話しやすいですしあんまりパニックとかも起きないみたいですね？」


　「……パニックは起きないけどね、気を付けなよ。あの子は」





院長の言っている意味はよく理解できなかったけど、とりあえず頷いておいた。

大貴くんに気を付けろ…か。





　「あ、質問してもいいですか？」


　「うん、なんだい？」


　「あそこにいる子達って、普通病棟の子とあまり変わらないですよね？

　 なのに、なんでわざわざあんな地下に…閉じ込めるような…」


　「通常時はね、普通なんだけど。……色々あるからさ、もう少し経てばわかるよ!!」





やっぱり院長の言葉は、いつもわからない。あやふやというか、なんというか。

いつまでもここにいても、仕方ないし…戻るか。





　「では、そろそろ失礼します」


　「後でカルテ返しとくね〜」





最後に礼をして、院長室を出た。

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