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第102話 束の間の休息 ページ16

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後を追った虎杖も結界を出た為、いよいよ残った私達で呪霊を祓う事になる訳だけども、冗談抜きで一人でも難なく祓えそうな呪いの片付けは直ぐに済むであろう。

何故ならあのモグラ呪霊はマーキングした相手を確実に殺す術はあれど私達にはそれが向けられないから。つまり雑魚。此処で会ったが百年目、というやつだ。


それでも呪いは終始ゲームセンターにあるモグラ叩きよりも広範囲に動いて回り、愛らしくない姿を見せつけてくる。些か、いやかなり、猪口才な奴である。



「…あれ?玉犬ってそんなにゴツかったっけ?」



…とは言ったものの、裏の取り方が単純だった呪霊はその最期を描写するまでもない程に呆気なく祓い終わり、伏黒のお姉さんを無事救えた事への安堵からか、話題は伏黒が玉犬と言って出した式神の姿が私の知る容姿とは異なる件についてだった。

…まさか、フュージョン的なアレのアレか?



伏黒「…色々あったんだよ」

「ふーん、成長期的な?少し見ない間に随分と大きくなったねぇ…よーしよしよしよし!ほら伏黒も!!」

伏黒「やらん」



「君の毛皮に包まれたい…」と進化した玉犬に抱き着き、顔面を押し付けながら幸せ感たっぷりにそう溢す。私に説明するのが面倒で"色々あった"で誤魔化した主人とは違い、この子はフワフワで良い子だ。

この悲しい落差に「冷たいご主人様だねぇ〜」と伏黒に聞こえる声で言い退けて顔を上げると、眼前にはこの茶番の間に閉じていなかった結界が広がっており、予想外の変わらぬ景色に思わず目を見開いた。



「…仕留め切れてなかった?」

伏黒「分からん。さっきのが本体じゃ…っ、」



でも、確かに結界主だと思っていた呪霊を祓った時に周囲の穴も同時に消滅していた。が、頭上には"二つ"
だけ取り残された穴がある…という謎の矛盾。

しかし考える余地は与えてくれず、仲良く同時に穴から飛び出して来た二体の呪霊。先程の呪霊よりも格段にレベルが違うのは一目瞭然だった。



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設定タグ:呪術廻戦 , 原作沿い , 逆ハー   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:柊ひな | 作成日時:2021年2月26日 21時

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