第43話 いつだって魅力的な新作 ページ45
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七海さんのお陰で無事、五条先生に会う事ができた。
先生に会うや否や足早に歩いて行ってしまった七海さんを見て、先生に哀れみの感情を抱いたのはつい先程。このまま思う存分に知りたい事を聞こうと思ったのだけれど…
「………何故、私達はスタバに?」
五条「いやぁ、ここの新作飲みたかったんだよね」
「……」
五条「飲まないの?僕の奢りなんて滅多にないよ」
「知ってました?全身黒服高身長白髪目隠しってめっっっちゃ目立つんですよ」
五条「えぇ…そんな怪しい人いたの?」
「私の目の前にいますね。現在進行形で」
予想してない所に連れてこられ驚いたが、結果的に涼めていてるし奢ってもらったのでまぁ良しとする。
けれど、この調子では埒が明かないと思い本題を切り出そうと試みる。だが改めて聞くとなると妙に緊張してしまって、カップを持つ手に少し力が入った。
きっと先生はそれも全て見越しているのだから、と自分に言い聞かせ、先日の任務で虎杖の中にいた両面宿儺が言っていた事を伝えた。
「…宿儺は、私の知らない私の事を知っている様でした。心当たりは全く無いんです。でも、ただの向こうの勘違いだとは到底思えなくて…」
五条「…なるほどね、だから僕を探してたって訳だ。
最強=博識は違うけど、Aが知りたい事なら答えであげられるよ」
そう、あっさりと言い切った先生に思わず拍子抜けする。確かに七海さんも知っている様な感じだったし、そこまで気を張るものではないのかもしれない。
そんなことを考えていると、先生は両肘をテーブルに付け、組んだ手を顎に乗せてゆっくりと口を開いた。
五条「Aの一番知りたい事は?」
問われた内容に、一瞬戸惑った。
…聞きたい事なら山の様にある。でも余りに多くあり過ぎて、言葉に詰まった。
両面宿儺は何故あんな反応を?宿儺の生前に何が?私は呪霊と関わりがあったの?両親はこの事を知っていた?私は、一体何なの?
「………私は、生きていてもいいんですか」
無意識が口から出たみたいにぽつりと出た一言は、きっと心の奥底で私が求め続けてきた答えなのだろう。
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ばる - えー覚えてくださってるんですか!ありがとうございます(^ ^*)少しでも作者さんの励みになっているなら嬉しい限りですよ(*´ω`*) (2020年7月28日 20時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
柊ひな(プロフ) - ばるさん» 見覚えのあるお名前と顔文字だと思ったらどちらも読んで頂いてるなんて…!!コメントとても嬉しいです!ありがとうございます。誠心誠意更新していくので宜しくお願いします! (2020年7月27日 17時) (レス) id: 619558bbc0 (このIDを非表示/違反報告)
ばる - 作者さんの別作品(銀/魂)も読ませていただいている者です。呪/術/廻/戦もすごく好きな漫画なので嬉しいです!どちらの作品も楽しみに待ってます(*^^*) (2020年7月26日 11時) (レス) id: b61d069a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:柊ひな | 作成日時:2020年5月18日 23時