【銀魂】今日もお江戸は平和です 2

第七十九訓 ページ32

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話が来た時はそりゃあ、みんな嬉しがってた。なんせ猩猩星の第三王女バブルス様だ、逆タマだもの。

「局長が結婚だ！！」なんて騒いだりもしていたが、いざお見合い写真を見たらどうだ、



「まァ、夫婦は顔が似てくるっていうけれど既に長年連れ添った夫婦のようだわ。ゴリ二つよ」

「姐さんよく見て！！微妙に近藤さんと違うよ！！そっちはモノホンだよ！！」



そう、ゴリラなのだ。

比喩表現を使っているわけではない。
バナナが好きな、動物園で見るあのゴリラ。

つまり私たちがここに来た理由は、妙ちゃんに近藤さんを止めて欲しいから。みんなが土下座して必死に頼み込むが妙ちゃんは中々オッケーしてくれない。



「妙ちゃん、私からもお願い！確かに近藤さんはゴリラみたいだけど、どちらかというと人間寄りのゴリラでしょ？だから同じく人間寄りのゴリラである妙ちゃ、」



私が手を合わせて頼み込むと言い終わる前に、ドンッと音を立ててテーブルが揺れた。音の正体は妙ちゃんが持っていたコップをテーブルに叩きつけたからで。



「ごめんなさい。騒がしくてよく聞こえなかったんだけど……私が、何？」



勢いに任せてとんでもない事を口走ってしまった自分を恨みつつ、冷や汗が止まらないでいるとニコニコした顔を崩さないでこちらを見遣る妙ちゃん。

目が、目が笑ってない。



「あははっ、天使だわ、うん。いや、天使っていうか女神かな、神々しくて目が開けられないくらい輝いてて…それで…ねぇ？」

「俺に振るな」



自分でも分かっていない苦しすぎる言い訳だったが、「Aちゃんの方が輝いてるわよ〜！」と冗談を言ってくれるレベルまで機嫌が直ったので良かった良かった。

…次からは発言に気を付けよう。



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