【銀魂】今日もお江戸は平和です

第三十七訓 幽霊篇 ページ38

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一般的に言われる、怖い物が嫌いだ。

幽霊なんかは特に。



「何が怖いの？」だとか「ンなもんいねーからww」とかほざいてる奴は本気で滅べと思ってる。



いないこと証明出来ねーだろーが！
斬れないんだよ！透けるから！通り抜けるから！！



…そのくせ、怖い話は聞きたがる恐怖心が好奇心に負けてる奴。後で一人でトイレ行けなくなるパターンの奴。一番面倒くさいタイプの人間。





私だ。私のことだ。





何故急にこんなことを言ったのかというと、屯所内で今、怪談をしているから。

隊士の稲山さんが話しているのだが、彼は話し方が上手い。いつも騒がしい皆が黙っているから緊張してしまう。



「そしたらさァもう真夜中だよ、そんな時間にさァ寺子屋の方から赤い着物の女がこっち見てんの。

俺もうギョッとして、でも気になったんで恐る恐る聞いてみたの。何やってんのこんな時間にって。

そしたらその女ニヤッと笑ってさ」



…くる。

聞きたいけど聞きたくないオチが……くる。



「マヨネーズが足りないんだけどォォ！！」

「「「ぎゃふァァァァァァ！！」」」

「副長ォォォォォ！！なんてことするんですか！大切なオチをォォォ！！」

「しるか、マヨネーズが切れたんだよ。買っとけって言っただろ。焼きそば台無しだろーがァ！！」

「もう十分かかってるじゃねーか！！なんだよそれ、もはや焼きそばじゃねーよ『黄色いやつ』だよ！！」



言わずもがな、出て来たのは土方さん。出てくるタイミングが悪過ぎて殺意を覚えたし、みんなからのバッシングもすごい。

近藤さんなんか泡を吹いて気絶している始末。マヨネーズで気絶しちゃったよこの人。



「大変だァ！山崎さんまで倒れてるぞ！！」

「…いや、でもコレ、気絶してるはしてるが吹っ飛ばされた感じじゃね？」



うるさい心臓を抑え、どうにか見に行けば頭にたんこぶをつけて気絶してる山崎。山崎の下になって気絶してるのも何人かいる。襖が倒れているので、誰かが吹っ飛したのかしれない。


………私か。


土方さんが出て来た時、何かを掴んで投げ飛ばした気がする。



「ごめん、多分私が投げた」

「ビビり過ぎでしょ！局長よりひどいですよ！！」

「怖かったんだから仕方ないでしょ」

「ビビると人吹っ飛ばすAさんの方が数倍怖いわァ！！」



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