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「河村さん」
「黒崎さん。どうしましたか？」
ちょうど下校するところだったようで、階段にいた。
その前には女子が数人。
彼は対応に困っていそうなので私は構わず話をしようと口を開いた。
「今日の数学の範囲がわからなかったので後で教えていただこうと思ったんですが、明日の準備で忙しいですか？」
「いえ、明日の準備は終わらせています。黒崎さんこそ準備は？」
「大丈夫です」
「じゃあ、一緒に帰りましょうか」
「ありがとうございます、お願いします」
数人の女子は私を訝しげな目で見た。
兄弟ということを知らないからなのだろうけど、嫉妬とは怖いものである。
「それで、黒崎さんの後ろの男性達はいったい？」
「え？」
河村さんに言われ振りかえると、数人の男子が私を見ていた。
「えと、何かご用ですか...？」
男子「いっ、いえ！」
バタバタと階段をかけ降りていってしまった。
なんだったのだろう。
「＿＿＿＿＿。なのでこれを代入して＿＿＿」
中学一年生の数学で止まっていては、と言われては返す言葉がないが、彼の説明は分かりやすかった。
「流石、河村さんですね」
「そんな、褒められるほどでは」
整った青の部屋には数学の本や理科の本が沢山置いてあった。
小説も、小学校の頃より全然増えている。
ただ、机の上に広がった歴史の教科書が気になった。
「...歴史、苦手なんですか？」
「...いえ、苦手というほどではないんですが。少しついていけなかったもので復習を」
「良ければ、お教えしましょうか。教科書を頂いたときに一通り読み込んでしまって、別な参考書まで買ってしまって...あ、参考書をお貸しした方が良いですか？」
「いえ、是非黒崎さんが教えてください」
「ふふっ...分かりました」
「＿＿＿＿なので江戸時代は長く続いたんです。ここまでで大丈夫ですか？」
「はい、とってもよく分かりました。ありがとうございます」
歴史の教科書を閉じる。
河村さんのノートには私が言ったくだらない豆知識まで書かれていた。
勉強熱心だなぁ、とまた笑う。
「...黒崎さんは、もっと笑った方がいいですよ」
彼は微笑みながら言う。
「何故です？」
「黒崎さんは笑った方が可愛らしいですから」
彼の笑顔は、私の笑顔なんかよりも破壊力があった。
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あむ - これ弾いたことがあって印象に残った一曲だったので……もしやと思い！ (2019年10月31日 23時) (
レス) id: f3e7d915f1 (このIDを非表示/違反報告)
あむ - そうです！私も吹部所属してます！！ (2019年10月28日 14時) (レス) id: f3e7d915f1 (このIDを非表示/違反報告)
やまうみ。 - あむさん» バレましたか...とはいっても演奏したことはなくて。凄いですね。題名だけ少しいただいて、後は適当に書かせていただきました← お詳しいんですね (2019年10月26日 8時) (レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
あむ - 星の船……Star ship かと思って…… (2019年10月25日 20時) (レス) id: f3e7d915f1 (このIDを非表示/違反報告)
やまうみ。 - あむさん» 勘違いじゃないですよ、僕は以前吹奏楽部に所属していました。まあ訳あってやめたんですが。詳しいのは「インディゴの波に呑まれて」という作品の穴埋めで少し語らせていただいています。もしかしてあむさんも吹奏楽所属なのですかね？ (2019年10月25日 17時) (レス) id: e8e6962fde (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：やまうみ。 x他1人 | 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2019年9月2日 6時
