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「わーさみー。頭が寒い」

「ちゃんと乾かしてくれば
よかったのに」

「だって腹減ったし」



この間のファミレスに
手をつないで歩いて行く。

タオルで乱雑に拭いただけの
隆二くんの金髪はまだ濡れていて、
夜風に吹かれると寒そうだ。



「私はあんまりおなか空いてない」

「ちゃんと食べなきゃ。体力持たないよ?」



その言葉に隆二くんを仰ぎ見ると
「今日はもうちょっとがんばってよ」と
悪戯っぽい笑顔で言われてしまう。

あれだけしたのに、
隆二くんは今日もするつもりなのだ。

底なしすぎて怖い。



「……したくない?」



私の顔をうかがうように腰を屈めた隆二くんに、
首を横に振る。

隆二くんとしたくないなんて
到底思えない自分が不思議だ。



「手加減はしてほしいけど」

「できるかなぁ」



安心したように息をついた
隆二くんが、そう呟く。

「できなくてもして」と頼むと、
隆二くんは声を出して笑った。



ファミレスで、
隆二くんはまたミックスグリルのセットと
ピザを食べていた。

仕事帰りとはいえ、
よくそんなに食べれるなぁと感心する。

私は隆二くんのことで頭がいっぱいで
あまり食欲がなくて、
シュリンプサラダを頼んだけど
半分残してしまった。

隆二くんはそれも平らげて、平然としている。



「食欲も底なしなんだね」

「そんなことないよ。
メシは延々食べ続けるってできないから」

「おなかいっぱいになるの?」

「なるよ」

「じゃあ食欲じゃない方は?」



帰り道、手をつないで歩きながらそう聞くと
隆二くんは可笑しそうに笑った。



「後から後から湧いてくるって感じ」

「……それはすごいね」

「Aちゃんといる時だけだけどね」



そう言われて目を見開くと、
ニコニコ笑顔の隆二くんに顔を覗き込まれた。

軽くキスをして顔を離し、
「早く帰ろ」と
隆二くんがつないでいる手を揺らす。



そういえば、
この人はめちゃくちゃかっこいい人だった。

無邪気な笑顔に騙されてはいけない。

金髪にヒゲという強面なのに口調は柔らかで、
どんなにめちゃくちゃなことをやっても
受け入れてくれる懐の深さで、
でもベッドの中では獣になったり。

隆二くんにはいろんな顔がある。

他にも見たことのない顔があるのだろうか。
知りたい。

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 今市隆二 , 登坂広臣   
作品ジャンル:恋愛
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なつめ(プロフ) - みわさん» コメントありがとうございます!私も同じ気持ちで書いていたので、そう思っていただけてうれしかったです♪ (2018年11月14日 12時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
みわ(プロフ) - 最高です。こんな彼氏ほしいいいw (2018年11月13日 21時) (レス) id: ba7d4ba384 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - brqpm394さん» ありがとうございます!もうすぐ終わってしまいますが、がんばって更新しますのでよろしくお願いします♪次の更新も楽しんでもらえるとうれしいです! (2018年11月8日 14時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
brqpm394(プロフ) - このお話しめっちゃ好きです!!隆二くんとのイチャイチャ楽しみにしてます!!応援してるので無理のない範囲で更新頑張って下さい! (2018年11月7日 21時) (レス) id: 7d82fa9e71 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - aggyさん» ありがとうございます!たぶんそれは愛のなせる技ですね♪ふたりともかっこいいですよね!こんな元彼と彼氏ほしいです。笑 (2018年11月6日 18時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつめ | 作成日時:2018年11月1日 18時

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