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「あったまってから、
外して、脱がせて」



耳元でそう囁かれた瞬間感じたのは、
今まで私が全く知らなかった種類の興奮だった。







人間も動物の一種なのだと、
ベッドの中で思い知った。

泣いて、吠えて、かじりつく。

もう無理だと訴えても、
今市隆二は許してくれなかった。

おとといはほとんど私の好きにさせてくれて
どうしようもないところだけ
手伝ってくれたのに。

今まで全く知らなかった感覚を与えられて、
意識が飛ぶ。





ふと気がつくと
目の前にニコニコした今市隆二の顔があった。

ぼんやりと目を瞬かせると、
おでこにキスを落とされる。



「ひどい……」

「ん?」

「もう無理って、許してって
何回も言ったのに……」



泣き喚いて、体力を使い果たして、
あまり声が出ない。

弱々しく詰ると
今市隆二は声を出して笑った。

どうして今日は
私の好きにさせてくれなかったのだろう。



「んー……
おとといは、なんかしたいことがあるんだったら
させてあげた方がいいかなって思って
何もしなかったけど。
そういうのが好きな感じでもなかったし、
俺がした方がいいかなって」



いつもと同じ、
穏やかな話し方でそう言う。

さっきまでは獰猛な獣だったのに。

抗議する気力もなくなって、
逞しい腕にくたりと身を任せる。

すると優しく頭を撫でられて、
息だけで笑う音が聞こえた。


「いま、笑ったでしょ……」

「ん?うん」

「声出てなかったよ」

「マジで。気づかなかった」



あったまるどころか、
熱くて汗ばんでいる私たち。

肌が吸いつくようにぴったりして、
それが心地いい。

汗をかいていても
気持ち悪いと思わないなんて初めてで、
それは今市隆二だからなのかと思う。



「次は手加減してね」

「したよ、手加減」

「えっ……」



あれで手加減したつもりだったのか。

本気を出した今市隆二はどんななのだろう。

知りたいけど、怖い。



「んー……このまま寝たい」

「うん」

「いい?」

「うん、おやすみ」



「おやすみ」と囁いた今市隆二が、
1分も経たないうちに寝息を立てる。

そういえば、おとといも
こうして寝る前に許可を取っていた。

変な人。
だけど、寝息はとても健やかだ。

それに引き込まれるように、私も眠りについた。

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 今市隆二 , 登坂広臣   
作品ジャンル:恋愛
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なつめ(プロフ) - みわさん» コメントありがとうございます!私も同じ気持ちで書いていたので、そう思っていただけてうれしかったです♪ (2018年11月14日 12時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
みわ(プロフ) - 最高です。こんな彼氏ほしいいいw (2018年11月13日 21時) (レス) id: ba7d4ba384 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - brqpm394さん» ありがとうございます!もうすぐ終わってしまいますが、がんばって更新しますのでよろしくお願いします♪次の更新も楽しんでもらえるとうれしいです! (2018年11月8日 14時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
brqpm394(プロフ) - このお話しめっちゃ好きです!!隆二くんとのイチャイチャ楽しみにしてます!!応援してるので無理のない範囲で更新頑張って下さい! (2018年11月7日 21時) (レス) id: 7d82fa9e71 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - aggyさん» ありがとうございます!たぶんそれは愛のなせる技ですね♪ふたりともかっこいいですよね!こんな元彼と彼氏ほしいです。笑 (2018年11月6日 18時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつめ | 作成日時:2018年11月1日 18時

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