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指定されたファミレスに行くと、
ガラス越しに今市隆二の姿が見えた。

この間オールバックにしていた金髪は
おろされていて、
フレームの厚い眼鏡をかけている。

俯いてスマホを操作している姿は
金髪とヒゲのせいで怖い。

こんな人と夜道で遭遇した直人さんは、
本人が言っていた通りさぞかし怖かっただろう。



店内に入り、店員さんに
連れがいることを伝えて席へ赴く。

今市隆二の前に進みでると、
私の気配に気づいたのか顔を上げた。



「お待たせしてすみません」



そう声をかけると、
今市隆二は眼鏡の奥の目をぱちぱちさせた。

白いTシャツに黒いパーカーという
ラフな格好なのに、
この人こんなにかっこいい人だったっけと思う。

金髪オールバックとヒゲに気を取られて、
気づかなかった。

よく見るととても整った顔立ちをしている。



「Aさん、だっけ」

「はい」

「Aさんそんなんだった?
なんか、顔が違う」

「すっぴんだからじゃないでしょうか」

「あ、そっか」



私をまっすぐに見た今市隆二が、ニコッと笑った。

そうすると怖さが消えて、
人懐っこそうな無邪気な雰囲気になる。

この間も他の人たちに向けては
笑顔を向けていたはずだけど、
こんな顔をして笑っていただろうか。

よく思い出せない。



「なに頼む?」



そう言ってメニューを差し出されたけれど、
晩ごはんは食べたしおなかは空いていない。

無難にドリンクバーを頼むと伝えると
「俺もそうしよ」と呟いた今市隆二が
インターホンで店員さんを呼んだ。



「目が悪いんですか」

「ああ、うん。
いつもはコンタクトだけど、風呂入ったから」



店員さんに注文した後そう聞くと、
眼鏡を触ってそう答える。

今市隆二の顔をじっと見ていると、
可笑しそうに笑って「なに?」と尋ねられた。



「どうしてなんだろうと、思って」

「うん」

「どうしてあなたが関わると
こんなに衝動的になるのか、
自分じゃ分からないんです」



直人さんは、私にとって今市隆二は
必要かなと思った、と言っていた。

どうして私には今市隆二が必要なのだろう。

彼が私の隠している感情を、暴く人だから?

それは暴く必要のあるものなのだろうか。

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設定タグ:三代目JSoulBrothers , 今市隆二 , 登坂広臣   
作品ジャンル:恋愛
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なつめ(プロフ) - みわさん» コメントありがとうございます!私も同じ気持ちで書いていたので、そう思っていただけてうれしかったです♪ (2018年11月14日 12時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
みわ(プロフ) - 最高です。こんな彼氏ほしいいいw (2018年11月13日 21時) (レス) id: ba7d4ba384 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - brqpm394さん» ありがとうございます!もうすぐ終わってしまいますが、がんばって更新しますのでよろしくお願いします♪次の更新も楽しんでもらえるとうれしいです! (2018年11月8日 14時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)
brqpm394(プロフ) - このお話しめっちゃ好きです!!隆二くんとのイチャイチャ楽しみにしてます!!応援してるので無理のない範囲で更新頑張って下さい! (2018年11月7日 21時) (レス) id: 7d82fa9e71 (このIDを非表示/違反報告)
なつめ(プロフ) - aggyさん» ありがとうございます!たぶんそれは愛のなせる技ですね♪ふたりともかっこいいですよね!こんな元彼と彼氏ほしいです。笑 (2018年11月6日 18時) (レス) id: 273ec9fd08 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なつめ | 作成日時:2018年11月1日 18時

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