*＊お仕事男子の愛し方２＊* 【N.K】

女子の恋バナ ページ6

学校へ向かう電車に揺られながら
膝の上に置いた手元に目がいく。


買ってもらっちゃったリング。


こんなのが貰えるのは
遠い夢の話だと思ってたから

自分の指を見つめながら
なんだか自分の指じゃないみたいに感じる。




ユウヒ「Aおはよー」

講義のある教室で待ち合わせている
先に来ていたユウヒ。

その周りには珍しく、同じ高校からこの大学に来たメンバーのマナツとヒナノも居て、

マナツ「あのザ・ピュアなAに社会人の彼氏が出来たと聞きまして(笑)」

ヒナノ「いろいろ探りにきましたー(笑)」

絶対ユウヒのせいなんだけど、
和也くんとのことを知ってる2人が
ニヤニヤしながら私を取り囲むように座る。


マナツ「ウブなAにね〜ついにね〜」


ユウヒ「マナツ、ババくさい(笑)」


マナツ「やっぱね、オバさん聞きたいことは一つ。」


指で１を作って、急に真顔になったマナツが可笑しくて


A「えー、なに(笑)？」


笑いながら聞き返すと

マナツ「どこまで行きましたか？」


いきなりそれ聞くの？ってことを聞かれてしまい…


ユウヒ「実はあたしも気になってた、それ」

ヒナノ「遂にAも？」


A「いや…まぁ、まだ…」



こんなこと言うの恥ずかしくて…


マナツ「でももーすぐだろうな」

ヒナノ「相手結構年上でしょ？手はやそう」


こういうネタが大好きな2人の言葉に、
こないだのコトを思い出して顔が熱くなる。


ユウヒ「あんた何、顔赤くなってんの(笑)」


ユウヒに背中を叩かれて
まだ話していなかった『ハダカでぎゅー事件』(私にしたら重大事件)について話すと、


ヒナノ「よく…」

マナツ「我慢したな…二宮さん」

ユウヒ「えらいな…」


絶句の3人…。



マナツ「ピュア過ぎてなんか罪だよ、もう。Aは(笑)」


ユウヒ「きっと二宮さん、生殺し状態だったよね(笑)」



講義開始のチャイムがなって
「Aもがんばんなよ！」
そう言って席に戻っていく。



「がんばんなよ」かぁ…。


耳に残った言葉に、
やけに考えさせられて


今日も講義は、聞いてない。

もっと→←リングの効果

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す