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朝、目が覚めると
やっぱり夢だったんじゃないかと怖くなる
不意につけたテレビには平野くんが映っていて
彼と付き合っているということがどうしても自分で信じられない
でも、わたしの右耳には
あのピアスがちゃんと光っているし
プルルルル…プルルルル…
紫耀「もしもし、Aさん？」
A「もしもし」
紫耀「今大丈夫だった？」
A「うん。もう家にいたから」
こうして、忙しい仕事の合間を見つけては以前よりも頻繁にかけてくれる電話に
やっぱり夢じゃないと気づかされる
紫耀「撮影やっと山場越えて落ち着いてさ、明日の撮影終わったら撮休で1日休みになったんだよね。
他の仕事も入ってないから完全オフ！」
A「そうなんだ。やっとお休みだね」
紫耀「やっとだよー。アクション多くて身体がしんどい」
しんどいという割にその声は
心なしかいつもより元気そうで
紫耀「だからさAさん明日の夜、予定ある？」
A「仕事の後は特に予定ないよ」
明日は金曜だけど飲み会もないし…
頭の中で明日のスケジュールを確認していると
紫耀「じゃあ俺んちで待っててよ。
鍵、持ってるでしょ？」
A「…えっ？」
平野くんに最後にあったあの日から
もう1ヶ月が経とうとしていた
だから、休みと聞いてやっと会えるかも…と少し期待したのは嘘ではない
でも、多忙な平野くんは丸一日オフなんてなかなかある訳ではないだろうから
友達との予定もあるだろうし…そう思ってたのに
あまりにもフラットにそんな言葉
紫耀「…まさか、捨てた？」
しかも、なかなか返事をしないわたしに
平野くんは泣きそうな声でそう尋ねてくる
A「…えっ、捨てるわけないでしょ！
……でも…いいの？勝手にお邪魔してても…」
戸惑いながらそう答えれば
平野くんは小さな溜息をついた
紫耀「……ねぇ、ちゃんと分かってる？
Aさんは俺の彼女だよ？」
A「わ、わかってる…けど」
紫耀「もう色々と心配になるわ(笑) 俺だってまだ信じられないのに」
"俺の彼女だよ？"
その響きがなんかくすぐったくて
でもわたしは平野くんの彼女だってことが
夢でも、思い違いでもないことに安心する
紫耀「あ…もう出番だ…」
後ろでは"平野さんお願いします"とスタッフが呼ぶ声がして
紫耀「とにかく、明日ちゃんとまっててね」
ご機嫌な声が
有無も言わせずそう告げて電話が切れた
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たむ - もうこの作品の虜です！！続きが楽しみすぎる！！ (2021年7月4日 4時) (
レス) id: 7855f798e1 (このIDを非表示/違反報告)
Azuki(プロフ) - part2一気に読みました！再開してくれて、もう一度書く気持ちになってくれて本当に良かったです。素敵な作品なのでこれからも楽しみにしています。 (2020年3月23日 22時) (レス) id: 8005b02827 (このIDを非表示/違反報告)
さおちゃん。(プロフ) - 楽しみに待っています！ (2020年3月23日 20時) (レス) id: 5d40298e40 (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - part2、再スタートおめでとうございます。そして、再掲載してくださりありがとうございます。平野さんとの距離が絶妙で、胸が苦しくて…毎日の楽しみです。これからも更新頑張ってください。応援しています。 (2020年3月23日 10時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
ちづる(プロフ) - 更新ありがとうございます！ゆっくりでいいです(^^)楽しみにしてます！ (2020年3月23日 1時) (レス) id: 74fbd2e6c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わわ | 作成日時：2020年3月22日 23時
