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あの夜以降、社内で顔を合わせることがないまま
先週から山田くんは短期の海外出張で
あの突然の告白の後、気まずい思いをすることはなかったけど
それはつまり彼の告白に返事もできていないということだった
平野くんからの連絡は当然なくて
一日一日がひどく長く感じた
どんなに仕事を詰め込んでも嫌でも考えてしまう
平野くんに会えない時間がこんなにも寂しいと思うなんて
出会ったばかりのわたしには想像もつかなかった
そして、情けないほど仕事は手につかず
わたしの作った明日の会議資料にミスがあり、定時を過ぎてもその修正作業に追われる始末
後輩「珍しいですね先輩がミスなんて」
A「手伝ってくれてありがとね。もう定時過ぎてるから上がって。後は自分でやるから大丈夫」
後輩「わかりました。でも、無理しちゃダメですよ？」
手伝ってくれていた後輩の女の子に切り上げるように伝えていると
スマホがメッセージを受信した音
それは…山田くんからで、メッセージを開く指が一瞬止まる
でも、仕事関係の連絡かもしれないし…と恐る恐るメッセージを開くとそこには
"A、誕生日おめでとう。
日本帰ったら盛大に祝うから！
仕事、無理すんなよ"
わたしの誕生日を祝うメッセージ
A「……今日…そっか、誕生日…か」
デスクのカレンダーに目をやると
今日は確かにわたしの誕生日だった
後輩「え！？ 先輩今日誕生日なんですか？」
A「…そうみたい、…すっかり忘れてたけど」
後輩「ちょっと！笑 ふつう自分の誕生日忘れます？」
A「…もう祝ってもらうような歳でもないから笑」
後輩「もおー。いいんですよ！女はいくつになっても祝ってもらってなんぼなんですから！
先輩って、誕生日に好きな人と過ごしたいとかそういうこと考えたことないんですか？」
A「…え？」
後輩「まあ、先輩はそんな子どもじみたことなんて考えたりしないか」
不意の後輩のその言葉に
PCのキーボードを打つ手が、一瞬止まる
後輩「…先輩？」
A「……っ、わたしのことはいいから、早く帰りなさいよ。今日合コンなんでしょ？」
後輩「あ！やばいもうこんな時間！
仕事もほどほどにですよ、先輩。あ、後でお誕生日会しましょーねー！
じゃ、お先に失礼します」
そう言って後輩はばっちりメイクを直し
綺麗に巻いた髪をもう一度チェックすると
合コンに繰り出して行った
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たむ - もうこの作品の虜です！！続きが楽しみすぎる！！ (2021年7月4日 4時) (
レス) id: 7855f798e1 (このIDを非表示/違反報告)
Azuki(プロフ) - part2一気に読みました！再開してくれて、もう一度書く気持ちになってくれて本当に良かったです。素敵な作品なのでこれからも楽しみにしています。 (2020年3月23日 22時) (レス) id: 8005b02827 (このIDを非表示/違反報告)
さおちゃん。(プロフ) - 楽しみに待っています！ (2020年3月23日 20時) (レス) id: 5d40298e40 (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - part2、再スタートおめでとうございます。そして、再掲載してくださりありがとうございます。平野さんとの距離が絶妙で、胸が苦しくて…毎日の楽しみです。これからも更新頑張ってください。応援しています。 (2020年3月23日 10時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
ちづる(プロフ) - 更新ありがとうございます！ゆっくりでいいです(^^)楽しみにしてます！ (2020年3月23日 1時) (レス) id: 74fbd2e6c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わわ | 作成日時：2020年3月22日 23時
