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そんな風に思われるのは仕方のないことで
そう思うほうが当然のことだと思う
見ず知らずのわたしみたいな女を
手放しに信用するなんてきっと、誰もできないと思う
なのに、それに腹を立ててくれた平野くんは
わたしを無条件に信じてくれていたのだと
神宮寺くんの言葉で思い知る
神宮寺「俺たちみたいな仕事って、本気の恋愛なんて所詮幻想に過ぎなくて
実際に本気になったりしたら…お互い傷つくことは目に見えてる」
その、寂しげな言葉とは裏腹に
神宮寺くんは目を細めて柔らかく笑って言った
神宮寺「でも、紫耀は俺に言ったんです。
自分が傷つくのはどうでもいい
でも、Aさんは絶対傷つけないって」
神宮寺「俺、あんな紫耀みたの初めてで」
また一つ…
わたしの知らなかった平野くんが増えていく
わたしにはもったいなすぎるその言葉が
胸を掴んで離してくれない
ぎゅっと…掴まれた胸は苦しくて痛い
痛いけど…今はこのままがいいとそう思った
自分が傷つきたくなくて目を背けていた
相手のことなんて、気持ちなんて、少しも考えもせず
気持ちを閉じ込めることが彼のためだと言い訳をして
でも今なら…この痛みを
ちゃんと、受け入れられる気がした
神宮寺「だから…もしAさんに会えたら、聞こうって思ってたことがあったんです
でも…
そんな顔みたら、もう…聞く必要なくなりました」
わたしが今、どんな顔をしているのか自分ではわからなかったけど
神宮寺くんはわたしの顔を見つめて
優しく微笑みながら、満足そうに頷いた
神宮寺「紫耀のこと、信じてやってくれますか？」
その問いかけに
もう…答えは１つだった
A「………信じてます。…ちゃんと」
安心したような表情を浮かべた神宮寺くんは
残りのバーボンを一気に喉に流し込み
神宮寺「…じゃ、これ以上一緒にいると紫耀に怒られそうなんで、そろそろ帰ります」
ハットをかぶり直すと、そう言って席を立った
A「……神宮寺くん。…ありがとね。話してくれて」
神宮寺「俺に惚れてもいいですよ？」
お礼を告げると、彼はそんな冗談を耳元に落とし
知らぬ間にわたしのお会計まで済ませて
去っていった
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たむ - もうこの作品の虜です！！続きが楽しみすぎる！！ (2021年7月4日 4時) (
レス) id: 7855f798e1 (このIDを非表示/違反報告)
Azuki(プロフ) - part2一気に読みました！再開してくれて、もう一度書く気持ちになってくれて本当に良かったです。素敵な作品なのでこれからも楽しみにしています。 (2020年3月23日 22時) (レス) id: 8005b02827 (このIDを非表示/違反報告)
さおちゃん。(プロフ) - 楽しみに待っています！ (2020年3月23日 20時) (レス) id: 5d40298e40 (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - part2、再スタートおめでとうございます。そして、再掲載してくださりありがとうございます。平野さんとの距離が絶妙で、胸が苦しくて…毎日の楽しみです。これからも更新頑張ってください。応援しています。 (2020年3月23日 10時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
ちづる(プロフ) - 更新ありがとうございます！ゆっくりでいいです(^^)楽しみにしてます！ (2020年3月23日 1時) (レス) id: 74fbd2e6c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わわ | 作成日時：2020年3月22日 23時
