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ヴヴーーー、ヴヴーーーー、、
テーブルの上で静かに振動するスマホに
名前を登録してはいけない気がして、登録出来なかったあの番号が映し出される
A「……っ、……ちょっとごめん、一本だけ電話、出てきてもいい？」
山田「…おう、いってらっしゃい！」
山田くんに変に勘ぐられないように涼しい顔を必死に作ってそういうと
コートを羽織り、お店の入り口を出たところで立ち止まる
すぐに出なくちゃ…コールが切れちゃうかもしれない
そう思うのに、初めての平野くんからの電話に
応答ボタンを押すのに指が情けなく震えるから
一度深呼吸をして
そっとボタンにタッチした
A「…もしもし」
紫耀「…あ、よかったぁ出た。
もしもしAさん？ごめんね。遅くに」
電話越しに聞く平野くんの声は
いつもと少し違って新鮮だった
A「…全然大丈夫だよ」
紫耀「今何してた？」
A「…えっと、会社の同期と飲んでて」
紫耀「まじか。ごめん邪魔しちゃった」
A「別に大丈夫だよ。…平野くんは？」
紫耀「俺、今仕事終わったとこでさ」
A「遅くまで…おつかれさま」
紫耀「ありがとう。めちゃくちゃ疲れたーー。
だから、Aさんの声聞きたくて」
不意に、何気なく零される言葉は
準備もしてない心臓には悪すぎて
A「…そ、そんな…笑 嘘ばっかり」
紫耀「なんでよ。本当なんだけど笑 今声聞けたから、疲れ飛んだ」
A「…それなら、よかった」
ぎこちなくも続いていていく会話に
本当に電話してくれたんだ…そんな実感がじわじわと込み上げてくる
紫耀「……ねぇ、Aさん…同期って、男？」
A「…男、だけど」
紫耀「えっ、2人？！」
A「…う、うん」
紫耀「まじかよ…めちゃくちゃ心配なんだけど」
A「…心配って笑 ただの同期だよ」
紫耀「そう思ってんのはAさんだけかもよ？」
A「そんなわけないから笑」
ただ同期の男と2人で飲むだけなのに大袈裟な平野くんに、かわいいなって、少し笑ってしまう
紫耀「…今どこいんの？」
A「…六本木…だけど」
紫耀「じゃあ、今から迎えに行っていい？」
A「……えっ？…な、なんで…」
紫耀「そこ言わせんの？笑 わかるでしょ。
Aさんに会いたいから」
手慣れたような、それでいてただ真っ直ぐな言葉
やっぱり…
不意打ちにそんな言葉は…心臓に悪い
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たむ - もうこの作品の虜です！！続きが楽しみすぎる！！ (2021年7月4日 4時) (
レス) id: 7855f798e1 (このIDを非表示/違反報告)
Azuki(プロフ) - part2一気に読みました！再開してくれて、もう一度書く気持ちになってくれて本当に良かったです。素敵な作品なのでこれからも楽しみにしています。 (2020年3月23日 22時) (レス) id: 8005b02827 (このIDを非表示/違反報告)
さおちゃん。(プロフ) - 楽しみに待っています！ (2020年3月23日 20時) (レス) id: 5d40298e40 (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - part2、再スタートおめでとうございます。そして、再掲載してくださりありがとうございます。平野さんとの距離が絶妙で、胸が苦しくて…毎日の楽しみです。これからも更新頑張ってください。応援しています。 (2020年3月23日 10時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
ちづる(プロフ) - 更新ありがとうございます！ゆっくりでいいです(^^)楽しみにしてます！ (2020年3月23日 1時) (レス) id: 74fbd2e6c0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わわ | 作成日時：2020年3月22日 23時
