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セット準備が終わりスタッフの合図とともに
ぞろぞろとメンバーたちがセットの中へ現れる
ビジュアルの整った若い男の子たちが揃うと、現場が一気に華やいだ
その中でも、紫耀だけが一際輝いて見えて
気を抜けば…知らぬ間に目を奪われてしまう
だから極力、紫耀のことを見ないように意識してるわたしのことを分かってか
紫耀は、意地悪なくらいワザとわたしの方ばかりをみてくるから
目が一瞬でも合えば、わたしはあからさまに目を晒していた
でも、そんなおふざけをしているかと思えば
スタッフ「ではいきまーす」
スタッフの声に途端に変わる表情
カメラの向こうに映る紫耀の姿は一瞬で仕事モードに切り替わり
放つオーラに圧倒される
可愛らしく笑った顔が…今度はふと、色気に包まれて
物憂げな目でカメラを見つめる
表情をつくるセンスも抜群で
台本のセリフもいつのまにか完璧で
やっぱり紫耀は…すごい
うちの会社から新しく発売するリップのCM
それは、6色展開のリップを"彼氏感"を演出したKing & Princeのメンバーそれぞれが、ワンカットごとに様々なシチュエーションで魅せるというもので
スタッフ「では次衣装替えお願いします」
撮影は3パターンあり、パターンごとに衣装を変えるため
一旦、撮影が中断し楽屋へ戻っていく彼ら
わたしも次の撮影の確認のため一度その場を離れようとした時
うしろからぽんぽん、肩を叩かれて
ビクッとして振り向くと
廉「立花さん、これ落ちましたよ」
薄茶色の瞳
スッと通った鼻筋
端正な顔立ちに似合わず少し高めのまっすぐに届く声でそう言った永瀬くんが
落としたボールペンをわたしに向けて差し出していた
A「…あ、ありがとうございます」
ただ、それだけのことなのに
なんだろう、この感じ
前にもどこかでこんなことあったような気がする
廉「しっかり者に見えて、よく物落とすんやね笑」
そう言って、口の端を持ち上げて悪戯に笑った彼
………え？
暫くその言葉に立ち止まっていたわたしをよそに
永瀬くんはスタスタと楽屋の方へ1人歩いていく
岸「えっ、えっ廉のなに今の？？」
神宮寺「…さあ？」
海人「意味深…」
紫耀「……………」
玄樹「紫耀？どしたの？」
紫耀「…べつに」
そのやり取りを、紫耀が無言で見つめていたことに
わたしは気付かなかった
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たむ - 素敵な作品をありがとうございます！更新楽しみにしています。 (2021年7月4日 5時) (
レス) id: 7855f798e1 (このIDを非表示/違反報告)
akp4(プロフ) - このお話大好きで今日また読み返しました！更新待ってますね (2020年12月20日 3時) (レス) id: af01429ab4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしてます(^^) (2020年10月12日 12時) (レス) id: ea80b9bbb5 (このIDを非表示/違反報告)
Airi Lucus(プロフ) - とてもすてきな作品ですね！読めて幸せです。続き楽しみにしてます！ (2020年6月26日 22時) (レス) id: f4cd5f6b5f (このIDを非表示/違反報告)
りん - 続編の更新ありがとうございます！主人公と年齢が近いので気持ちに共感しながら読まさせてもらっています(^^)大好きな作品です！更新大変かとは思いますが応援しています！ (2020年5月25日 0時) (レス) id: 3e5d36f14c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：わわ | 作成日時：2020年5月23日 19時
