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恐る恐る鍵を彼の部屋のドアに差し込むと


ロックが外れ、ドアが開く



ガチャ…




A「…お邪魔、します」





そう言ってみたけど、当然ながら平野くんはまだ帰ってきてなくて


誰もいないこの部屋に足を踏み入れると、初めてこの部屋に来た日のことを思い出した


あの日、平野くんはわたしを置き去りにして…慌てて仕事に出かけて行ったんだっけ


よく知りもしない女を自宅に取り残していくなんて普通じゃ考えられない


でも、そんなバカみたい無防備だった彼に思わず頬が緩んだ







家具も、部屋の雰囲気も特に変わってはいないけど


余程忙しいのか部屋は珍しく少し散らかっていた


でも、チェストの上


アクセサリーやサングラスが綺麗に収納されたその脇に


水族館のチケットの半券が丁寧に置いてあるのが目に入り


こんな紙切れ一枚を、大事そうにまだ持っていてくれてることに嬉しくなる





A「…って、こんなことしてる場合じゃないんだった」





まだ慣れないこの状況にそわそわしながら、買い物袋を床に置きキッチンに立った


綺麗に保たれたままのキッチン


案の定ほとんど中身が空の大きな冷蔵庫


自炊とかする余裕も今はないんだろうな…なんて少し心配になりながら


わたしは料理に取り掛かった








A「…勝手にキッチンとか使っちゃったけど…

張り切り過ぎたかな…」






一通り料理を作り終え少し作り過ぎてしまった料理を眺めながら


それとなくテーブルに食事の用意をしていると


丁度スマホが鳴った


"今終わったから、あと30分後くらいにはつきそう!"


平野くんからそんなメッセージが届いて


そしてこの言葉通り、30分後ほぼ丁度に鳴り響いたインターホン





ピンポーン…






ドキッとして、一瞬固まる身体



久しぶりに会うから少し緊張してしまう



モニターを確認するとそこには平野くんの姿があって、こちらに手を振っていた





A「い、今開けるね」




鍵は持ってるはずなのに、わざわざインターホンを鳴らす平野くんが可愛くて


扉を開けるとめちゃくちゃ笑顔の平野くんがそこに立っていた





紫耀「Aさんただいま」



A「おかえり平野く…




家に入るなり抱き締められた身体





紫耀「はぁーーーー、やばいね。帰ったら家にAさんがいるって」





前触れもなく抱きしめられて一気に体温が上がる


でももう既に、平野くんに抱き締められるこの感覚を


身体が覚えていることに不思議と驚きはしなかった





紫耀「…やっと会えた」












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たむ - 素敵な作品をありがとうございます!更新楽しみにしています。 (2021年7月4日 5時) (レス) id: 7855f798e1 (このIDを非表示/違反報告)
akp4(プロフ) - このお話大好きで今日また読み返しました!更新待ってますね (2020年12月20日 3時) (レス) id: af01429ab4 (このIDを非表示/違反報告)
ゆー(プロフ) - 続き気になります!更新楽しみにしてます(^^) (2020年10月12日 12時) (レス) id: ea80b9bbb5 (このIDを非表示/違反報告)
Airi Lucus(プロフ) - とてもすてきな作品ですね!読めて幸せです。続き楽しみにしてます! (2020年6月26日 22時) (レス) id: f4cd5f6b5f (このIDを非表示/違反報告)
りん - 続編の更新ありがとうございます!主人公と年齢が近いので気持ちに共感しながら読まさせてもらっています(^^)大好きな作品です!更新大変かとは思いますが応援しています! (2020年5月25日 0時) (レス) id: 3e5d36f14c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:わわ | 作成日時:2020年5月23日 19時

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