【ヒロアカ】超常現象ホログラム (ページ5)

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バゴッ、という音と共に窓ガラスにぶつかってきたのは通形くんだった。雄英とは何度か仕事をしているのもあり、一方的ではあるが生徒の情報は粗方把握している。

助手席でくすくすと笑っている戌井さんは、近寄る通形くんに気づいていながら黙ってたのだろう。もう無視だこの男は。

通形「あごめんなさいね！ついいつもの癖でね、ぶつかっちゃったね！」

個性消失弾の話は相澤先輩から聞いている。その弾撃を通形くんが受けて透過の個性を失ったのも、その消失弾にはエリちゃんの個性が関係しているということも。

エリ「……」

戌井「ぶはっ、見てみてエリちゃん！窓にルミリオンの顔の跡ついてる！」

表情が曇ったエリちゃんを見てすかさず戌井さんがフォローに入った。こういう所は流石だなと思う。

『いつもの癖で？いつも運転手を脅かすような危ない真似をしているの？』

通形「じょ、冗談なんだよね！あはっあはははっ！あと貴方たちのお名前知らないんだよね！」

戌井「俺は戌井馨、こっちは結埜A。雄英とは何度か仕事してるから君のことは知ってるよ」

名前も知らない大人をよく驚かせられるな、と感心しながら戌井さんに紹介を任せる。去年の体育祭といい、インターンに行ってからの急成長っぷりといいキャラが濃すぎないかこの子。

『よろしくね、ルミリオン』

通形「よろしくお願いします！」

詰めて詰めて、と通形くんも乗車し、エリちゃんは真ん中で小さくなっている。かわいい。表情も元に戻っているようで良かった。

相澤「よし、出発しろ」

『……何処へ？』

相澤「雄英だよ」

通形「言ってなかったんですかイレイザー！」

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『とうちゃーく』

エリちゃんは目を輝かせそわそわとしていた

『エリちゃん、文化祭わくわくするね』

エリ「ううん、ちがう………わくわくさん……」

『えっ』

通形「うんうん、わくわくさんだね！手繋ごうねっ」

そこにまで“さん”付けちゃうんだ。可愛すぎてお姉さん目眩がしてきました。

相澤「助かった。じゃあな」

戌井「俺らまじでただのアッシーかよ！」

通形「それもう古いですよね！」

『( アッシーにさせられたのは私なんですが )』

今は7時20分。人が多くなる前に学校にエリちゃんを迎えておこうとのことだったらしい。そういうことならいくらでも駆けつけます。

エリ「お姉さん、ありがとう…」

『うん、楽しんでね』