【ヒロアカ】感電と発熱 (ページ45)

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マニュアル「天哉くん！Aちゃん！走るよ！」

『っ、はい！』

突如聞こえた爆発音
そこに広がっているのは赤く黒い炎だった

そして辿り着いた火災現場──

USJ襲撃事件後の事情聴取の際、塚内さんから見せてもらった資料にいたあの怪物と同じ種類のものたちが蠢(うごめ)いていた

マニュアル「まって！天哉くんがいない！」

『は？！さ、探しに行きますか？！』

マニュアル「いや、まずは火元を消そう！」

最大威力で脳無の体に風穴を開けながら背中側は消火に専念させる

マニュアル「待て！生け捕りが基本だぞ！」

『USJで襲ってきた奴もコレと似たやつなんですよ！
　個性は判明してる分だけでショック吸収と超再生
　体が割れても死ななかったらしいです』

『こいつらにも同じ個性が備わってるかは知りませんが、
　こんな化け物に改造されてる時点で
　頭をぶち抜かない限りそう簡単に死なないでしょう！』

これでもまだ全然弱まってくれないなんてふざけてる…！

緑谷くんたち、こんなのと戦ってたのか…

『勿論……消火優先します！』

マニュアル「こっち水量増やして！軌道変える！」

『お願いしますっ！』

『飯田くんまじでどこ行ったんだ……』

保須市、ヒーロー殺し、インゲニウム……

危惧してはいたが飯田くんだぞ
あの規律を重んじる委員長だぞ

『──あれ、相澤先生がここ勧めてきたのってまさか』

マニュアル「Aちゃんッ！！！」

『え』

考え事をした一瞬の隙、鼻先に脳無───

──────怪我のないように

『！』

マニュアル「い、今の避けれるんだ」

『なんか生存本能的なものがギュンッて上がりました』

私への攻撃が空振った脳無はそのままビルへと突撃した

マニュアル「なんでこんな時に限って

　どっか行っちゃうんだ、天哉くん…！」

『あれ、緑谷くん？なんでここに…』

話しかける余裕もないまま消火していると、彼はすぐに駆け出していった

こんな現場見て立ち去るような人じゃない

つまり、飯田くんを探しに行った…のか

この悲惨な状況の中、彼が来ないのはやはり……

相澤先生は、多分こうなることを予測していたのだろう

でもこうなってしまった以上私はこの場を離れる訳にはいかない

『…………何もなきゃいいけど』

ピコン、と位置情報だけの通知が届いた