30_かっこいいね 心操くん ページ30
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心操「( この前照れてたのって、そういうことかよ… )」
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心操「俺は、将来一緒にヒーロー活動したいって思ってる」
『うん、私も思ってるよ』
もう何度目かわからない同じ話をする
私がこう動いて、心操くんがこう動いて、と二人で想像しながら談笑する時間が好きだ
心操「そうじゃなくて！
……いや、それはそうなんだけど、」
『心操くん、？』
がしがしと頭を掻く心操くんが何を考えているのか、いまいちわからない
心操「…ごめん、自分でもよくわかってなくて」
『………そ、っか』
肩をガッ、と掴むと私の目を見ながら語り始めた
心操「俺は、岸水さんを傷つけるようなことはしない」
『それはもう痛いくらいわかってるよ』
心操「不安にさせるようなこともしない」
『うん』
心操「警報が鳴ったあの時、上鳴のこと思い出してた？」
『うん？？？』
わかりきっていることを喋るな…と思っていると突如よくわからない質問が飛んできた
あの時…あの時…………
『──────あ』
心操「…はぁー…………」
確かに、あの時は上鳴くんと重なってた
『で、でも……でも今は〜…………っ！』
ぼふっ、という効果音が付きそうな勢いで顔が赤くなるのを感じる
心操「────は？」
『うわぁああ見ないで』
『やめてよ、嫉妬？嫉妬なの？
勘違いするじゃんか！』
あまりの恥ずかしさに今度は自分の口が止まらなくなる
昼の会話から違和感は感じてたけど、こうも言われるとそう思わざるをえないというか…
いやこれが本当に勘違いだったら恥ずかしい
『私そういうのまだよくわかんないし！』
心操「う、うん」
『わかんなくても照れちゃうもんは照れちゃうの！』
心操「……うん」
心操「俺も、わからないって思ってたけど
────やっぱ好きだ、岸水さんのこと」
『は、』
私の視界にもう、子猫はいない
あるのはただ、目を逸らさない、逸らさせてくれない心操くんだけで
心操「( 調子乗ってっと足元掬っちまうぞ、上鳴 )」
ど、どうすれば…どうすれば……
『(相澤先生助けて───！)』
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作者名：こたろう | 作成日時：2023年10月18日 5時
