フラン「いや、犬兄さんも人のこと言えませんよねー？」 ページ49
*** *** *** ***
「ハァ……っ、ハァ……っ」
肩で息をしながら、オレ達は立ち止まった。
どれぐらい走ったか分からない。
走っている時、骸様を置いてきた罪悪感と自分への嫌悪感が、
不安と混じってオレの頭を埋めていたから。
「……畜、生っ」
「………」
絶対取り戻す。
何故、骸様があそこにいたのかとか、何故復讐者もいたのかとか、
そんなの知らない。
けど、とりあえずオレは
「殴りてぇ………」
「ﾋﾞｸｯ)……！？」
猛烈にKを殴りてぇ。あ、いや、バミューダに殴られてたんだけど……
それでも、殴りたい。
「で、どうするんですか、これから」
「え」
振り向くと、一番に逃げたはずのスペードがシレッとした顔で立っていた。
息も荒れてない。
「………」
よし、コイツも殴ろう。
「ち、ちょっと！！なんですかその、振り上げた拳は！今すぐ下ろしなさい！」
「下ろした瞬間、この拳はお前の腹にめり込むけど、それでもいい？」
「いいわけないでしょう！
なんでいきなり、殴られなきゃいけないんですか！」
随分とおめでたい頭をしているようだな。
オレ達を背に、一番最初に逃げ出したんだ。
殴られたっていいだろ？
「こんなことをしている場合ではありません。
とりあえず、どこかに隠れないと。いつ襲ってくるか分かりませんよ」
「……、」
確かに、この怪我でまた襲われたら今度は確実に死ぬ。
「…とりあえず、どこか隠れ家的な所を……」
＜ドン！＞
「う”っ！！？」
その瞬間、急に後ろから追突されたような痛みが全身を襲った。
いや、追突されたんじゃない。
だって腰に腕を回されてるし……もしかして
抱きつかれてる？
「やっほー！千種くん、元気してたー？
あ、その怪我で元気なわけないか。
でもあれだよね、僕に会ったんだからすぐ元気に………」
「！！」
このおちゃらけた声、かすかに見える白い髪。そして、
甘い甘い、お菓子の匂い。
「う”お”おぉぉぉいい！！！！」
「！その声………！！」
怪我のことなんて忘れて、後ろを振り返ると
案の定、奴等はそこにいた。
そいつらは、まだ深夜だというのにオレに電話をかけ、何者かに襲われてしまった
「白蘭、と………スクアーロ…？」
超絶に仲の悪そうな二人。
『だからフランは、喧嘩売るようなこと言うなっつーの！！』→←犬「骸様がしっかりしてないからだびょん！」
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ラーナ(プロフ) - たくさんの応援メッセージありがとうございます！！！丁寧に返せなくてすみません……でも、元気が出てきました！ドンドン更新していきますっ！こんな私ですがこれからも応援よろしくお願いします！！ (2014年9月15日 16時) (
レス) id: d880c69566 (このIDを非表示/違反報告)
羽霧 - すごい、面白い！！はまったよ！！ (2013年12月23日 21時) (レス) id: 2ffb3e71a4 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - こんにちは たぶんカスのぶんざいでってのがが下巣のぶんざいでになってます (2013年11月6日 18時) (レス) id: 9aaa700ae9 (このIDを非表示/違反報告)
ボカロ隊長(プロフ) - 面白いです♪更新頑張ってください！♪ (2013年7月12日 7時) (レス) id: 988493e2c9 (このIDを非表示/違反報告)
狐狗狸( ´艸｀)(プロフ) - ラーナ！！お久しぶり(^^ ) 続きが凄く気になる！相変わらず超面白いね！これからも応援してるよ！ (2013年7月7日 22時) (レス) id: 82756433f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラーナ | 作成日時：2013年5月18日 18時
