犬「骸様がしっかりしてないからだびょん！」 ページ48
「……っ、がっ…！」
やっと攻撃が止んだことで
オレは力尽きたように倒れこんだ。
「……K」
包み込むように後ろから抱き締めるスペードが囁く。
「………デイモン、様」
そして固まるK。
痛みで目をつむっていたオレだったが、
声だけでもKの目が赤くなっていることが想像できる。
ああ、わかってる。
「……クソッ」
このスペードは幻覚だ。
「……でも、………僕は…」
頬を染めているKには悪いが、
デイモンがあんな態度をとっておいて、今さら抱き締めるわけがない。
しかも……
「ﾎﾞｿｯ)……今のうちに、早く逃げますよ」
今、実際に出口へ向かうスペードが手招きしているのが、視界の隙間で見えた。
「この状態で逃げるのか…？」
でも、今しかない。
「………っ、」
チャンスは今しかないんだ。
「……炎真……っ！走れ……！！！」
最後の力を振り絞って、オレは足を踏み出した。
そして、2人共逃げ始めた。
あとは………
「っ、………骸様！！！」
痛みも忘れ、素早くベットに駆け寄る。
規則的な寝息をたてる骸様は、やっぱり骸様で。一瞬だが、安心した。
「このまま、一緒に……」
そう思ったのもつかの間。
「そうはいかないよ」
サッと、バミューダがオレの前に立ちはだかる。
「僕は残念ながら、Kの許可なくして君達に危害を加えることは出来ない。
けど、六道骸を連れて行こうっていうんなら、話は別だ」
包帯越しに、オレへじかに伝わる殺気。力の差を見せつけられた。
「もともと六道骸は僕達が監視しているんだ。それを勝手に持って行くというなら………
その時は『復讐者として』、僕は君達に裁きを下すことになる」
「……！！？」
増してゆく殺気に、伸ばした手が完全に止まった。
ここで、諦めろってことかっ！？
そんなの、出来るわけ……
「別に逆らってもいいけど。どうなるかわかってるよね？」
「………っ、」
本気のバミューダと怪我だらけのオレ。戦えばどっちが勝つかなんて目に見えてわかる。
「〜〜〜っ、」
現実は、残酷だ。
「っ、ごめんなさい。骸様」
こんな無力なオレが、骸様の命かけるなんて無責任すぎる。
「絶対、絶対に…
迎えに来るからっ！！！」
オレは、そんなことを言って
その場から逃げ去った。
フラン「いや、犬兄さんも人のこと言えませんよねー？」→←フラン「コメントせずにはいられませんでした」
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ラーナ(プロフ) - たくさんの応援メッセージありがとうございます！！！丁寧に返せなくてすみません……でも、元気が出てきました！ドンドン更新していきますっ！こんな私ですがこれからも応援よろしくお願いします！！ (2014年9月15日 16時) (
レス) id: d880c69566 (このIDを非表示/違反報告)
羽霧 - すごい、面白い！！はまったよ！！ (2013年12月23日 21時) (レス) id: 2ffb3e71a4 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - こんにちは たぶんカスのぶんざいでってのがが下巣のぶんざいでになってます (2013年11月6日 18時) (レス) id: 9aaa700ae9 (このIDを非表示/違反報告)
ボカロ隊長(プロフ) - 面白いです♪更新頑張ってください！♪ (2013年7月12日 7時) (レス) id: 988493e2c9 (このIDを非表示/違反報告)
狐狗狸( ´艸｀)(プロフ) - ラーナ！！お久しぶり(^^ ) 続きが凄く気になる！相変わらず超面白いね！これからも応援してるよ！ (2013年7月7日 22時) (レス) id: 82756433f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラーナ | 作成日時：2013年5月18日 18時
