『オレ達のせい！？』 ページ40
………私とエレナは婚約しました。
「………さぁ、どうかな。交渉に応じてくれる気になった？」
黙りこむ君が、あの日の僕に見えた。
感情を押さえるとき下唇を噛む癖も僕と似ている。
なにより、目が。目が似てる。
僕もあの時、笑うと痙攣し始めるから下唇を噛んで
今のA君みたいな目をしてその場の感情を全て押し込んだ。
デイモン様がいつまでも僕の隣にいてくれるなんてことありえない。
分かってた。
優しいエレナさんと、僕の大好きなデイモン様が結婚？
嬉しい。デイモン様も嬉しそうだ。素直に喜べよ、オレ。
いや、ちょっと待って。
『素直』ってなんだ。
オレは本当に、照れ隠しで喜ばないだけなのか？
「ははは。早く決めてよ。バミューダ君がイライラして今にも切れそうだよ」
「僕そんなに短気じゃない」
「そうかなぁ？手段を選ばない短気な下巣野郎だと思ってたんだけどなぁ」
「君に言われたくない。僕より性格悪い癖に。
でもまぁ、イライラしてることは間違ってない。
ほら。早く決めてくれるかな。
僕も面白い答えが早く聞きたい」
僕の気持ちなんて、ずっと叫んでたのに自分が気付かなかっただけだ。
『オレ』は、
嫌だ。嫌だよ。
吠えていたのに。
「よし、決めた」
やっぱり、同じだ。
目の合った瞬間、僕の口角が上がった。
「ふふ……っ」
A君はデイモン様を渡すに決まってる。
そして渡した時点で僕の勝ち。
デイモン様が僕達の手に渡った瞬間、復讐者の牢獄の鎖で逃げないようにして。
炎真の絆なんかも復活しないほどに滅び、
骸は目を覚ますのに時間が掛かる。
結果、A君はどう転がったても独りになる。
絶対、だ。
僕と似てるんだから、絶対。
「……ほら、どうしたの？決まったんでしょ？早くデイモン様ちょうだい」
「……ああ。オレは…」
しかし、表情こそぴったり合っているものの、やっぱり違う。
憎々しいほどに、真っ直ぐな心をして、明るく心を照らす笑顔を持っていた。
そう、これは
エレナさんにそっくりなんだ。
「スペードは渡さない」
「………」
ほら、そっくり。
(『どっち』に似てるんだろう)
骸「まぁ、それ以外に理由はありませんよね」→←犬「フランの目が急に冷たくなってきたびょん……っ」
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ラーナ(プロフ) - たくさんの応援メッセージありがとうございます！！！丁寧に返せなくてすみません……でも、元気が出てきました！ドンドン更新していきますっ！こんな私ですがこれからも応援よろしくお願いします！！ (2014年9月15日 16時) (
レス) id: d880c69566 (このIDを非表示/違反報告)
羽霧 - すごい、面白い！！はまったよ！！ (2013年12月23日 21時) (レス) id: 2ffb3e71a4 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - こんにちは たぶんカスのぶんざいでってのがが下巣のぶんざいでになってます (2013年11月6日 18時) (レス) id: 9aaa700ae9 (このIDを非表示/違反報告)
ボカロ隊長(プロフ) - 面白いです♪更新頑張ってください！♪ (2013年7月12日 7時) (レス) id: 988493e2c9 (このIDを非表示/違反報告)
狐狗狸( ´艸｀)(プロフ) - ラーナ！！お久しぶり(^^ ) 続きが凄く気になる！相変わらず超面白いね！これからも応援してるよ！ (2013年7月7日 22時) (レス) id: 82756433f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラーナ | 作成日時：2013年5月18日 18時
