骸「チョコケーキもありますか！？」 ページ21
「………っ、…？」
唐突すぎる質問に、炎真は声を詰まらせた。
……『元気』？
どういう意味で？
「………元気だよ。僕いつも一緒だし」
ここは単純に、男の問いに答えてみる。
すると男は、案の定、下品な笑顔をめんどい君そっくりな顔に浮かべた。
「へぇ……」
やっぱり、何か企んでいる。
相手の裏をかくような笑みが、炎真の内に潜む不安を煽る。
「……、めんどい君に何をしようとしてるんだ」
「さぁて、何だろうね？
ああ。ところでさ、
おかしいとは思わないのかい？」
「は？」
嫌な予感が、不安を引き連れて頭を埋める。
当たり前だ。
そんなの、
『思い当たるふし』が、いくつもあるから………！
「……何が？」
でも、もう決めたんだ。
もう疑わないって。
自分の信じる人しか信じないって。
強く拳を握りなおす炎真。
しかし、現実は残酷だった。
「だってそうだよねぇ？
めんどい君さぁ、自分が暗殺されそうなのに、
何ひとつ焦った様子を見せなかったよね？」
「……っ、！」
「君が、こんなにも心配しているっていうのに、
アイツは逃げようとしない。加えて、戦おうともしない。
何故だろう？」
「な、に………言って…」
再び放たれた、不気味な声。
その声は、続けて響く。
「ひとつ言っておこう。めんどい君の秘密を。
実はこの部屋、めんどい君の部屋なんだよ」
「…………は？」
ヒョロリと男は目の前のドアを指さす。
しかし、そんな言葉はすぐに炎真の中で否定された。
そんなはずはない、と。
でも、目の前にいる男と、目の前のドアは、またそれを否定した。
「まさか僕が嘘をついてるとでも？
ハハハ。そんなみっともない真似するわけないじゃん。
君じゃあるまいし。
……じゃあ、そうだねぇ。
わかりやすいように、こうしよう。
『もし、“この場所”、“この部屋”が、めんどい君の自宅だったとして』」
「……………ぇ？」
“もし、この場所、この部屋がめんどい君の自宅だったとして”？
『何』を言っているんだ。
動揺が、炎真の思考回路を無力へと引きずり込む。
「もし、『めんどい君を襲った犯人の仲間が、この中にいるとして』」
そう言いながら、静かにドアのぶに手をかけた。
その瞬間、炎真は察する。
この『向こう側』は見てはいけない。
しかし、炎真の足は、徐々に開かれていく部屋の中へと進んでいた。
.
フラン「はいはい、ちゃんと分けてあるんで焦らないでくださーい」→←『お！いいね！！モンブンある？』
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ラーナ(プロフ) - たくさんの応援メッセージありがとうございます！！！丁寧に返せなくてすみません……でも、元気が出てきました！ドンドン更新していきますっ！こんな私ですがこれからも応援よろしくお願いします！！ (2014年9月15日 16時) (
レス) id: d880c69566 (このIDを非表示/違反報告)
羽霧 - すごい、面白い！！はまったよ！！ (2013年12月23日 21時) (レス) id: 2ffb3e71a4 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - こんにちは たぶんカスのぶんざいでってのがが下巣のぶんざいでになってます (2013年11月6日 18時) (レス) id: 9aaa700ae9 (このIDを非表示/違反報告)
ボカロ隊長(プロフ) - 面白いです♪更新頑張ってください！♪ (2013年7月12日 7時) (レス) id: 988493e2c9 (このIDを非表示/違反報告)
狐狗狸( ´艸｀)(プロフ) - ラーナ！！お久しぶり(^^ ) 続きが凄く気になる！相変わらず超面白いね！これからも応援してるよ！ (2013年7月7日 22時) (レス) id: 82756433f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラーナ | 作成日時：2013年5月18日 18時
