犬「否定しろよ、最後まで！」 ページ18
「クッ、あははははははははははは
冷静さが保ててないね。動揺してる？
」
「黙れ！！！」
今まで出したことがないほどの低い声が、また、廊下に響いた。
すると、それに合わせるように男の口調も軽やかに、また、早くなっていく。
「ねぇ、君は本音ではこう思ってるんじゃないの？
『自分は9年前、大好きな妹を目の前で見殺しにしてしまった。
それは自分の力が弱くて、知恵も強さもなかったからだ。
もっと強く。強く。強くなれば！！』
そうやって自分を責め立てたいた時、丁度いいものを見つけた。
そう、それがめんどい君。
めんどい君は性格こそ真美ちゃんとは似ていないけど、
君の中で『大好きで、大事な存在』という位置いに置かれていたことは、真美ちゃんと一緒。
そこで、ふと思ったわけだ。
『そうだ、めんどい君がいるじゃないか』
ってね。
そして、次にこうも思ったはずだ。
『9年前守れなかったのは、自分が弱かったせい。
でも、今は違う。
もう昔とは違うんだ。
もう………真美を守れるんだ』
って………」
「っ、……ちが…」
否定しようとした口が止まった。
それは、全身の震えも止めてしまうほど。
そして、その代わりに今度は震えが頭へと移った。
もしかしたら、そう思っていたかもしれない。
そんな小さな声が、響いた気がしたから。
「ほら、よく考えてごらん。
『でも、肝心の真美が死んでしまった。
じゃあ、丁度いいところにいるめんどい君を、真美にしたてあげよう。
そして、今度こそ守ればいいんだ。
真美そっくりのめんどい君を守り切れば、僕が強くなったことが確定する』」
「君は自分でもわかってるはずさ。
君が本当にしたかったのは、めんどい君を守ることじゃない。
真美を守って、自分が強くなったことを確認し、
ただ安心したかっただけ。
君はめんどい君が好きなんじゃない、
真美に似た温かさが、人間不信な君の心を射抜き、安心させ、『好き』という感情なんだと勘違いしてしまったのにも関わらず、
いや、寧ろそうであってほしいと願っていただけ」
「だから、変装しためんどい君に
わざと『真美』なんて名前をつけて、
真美みたいな格好をさせたんだろ？
わかってるくせに。
君は、もともと、
めんどい君のことなんか見ちゃいないんだ。
君が欲しいのは、
死んでしまった家族の温もり。
それを結果的にめんどい君へ求めているだけじゃないか」
→
フラン「ま、そんなことはさて置きー。ケーキ買ってきたので、皆さんで食べましょー」→←『ゴメン犬、それは否定できねぇ』
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ラーナ(プロフ) - たくさんの応援メッセージありがとうございます！！！丁寧に返せなくてすみません……でも、元気が出てきました！ドンドン更新していきますっ！こんな私ですがこれからも応援よろしくお願いします！！ (2014年9月15日 16時) (
レス) id: d880c69566 (このIDを非表示/違反報告)
羽霧 - すごい、面白い！！はまったよ！！ (2013年12月23日 21時) (レス) id: 2ffb3e71a4 (このIDを非表示/違反報告)
プリン - こんにちは たぶんカスのぶんざいでってのがが下巣のぶんざいでになってます (2013年11月6日 18時) (レス) id: 9aaa700ae9 (このIDを非表示/違反報告)
ボカロ隊長(プロフ) - 面白いです♪更新頑張ってください！♪ (2013年7月12日 7時) (レス) id: 988493e2c9 (このIDを非表示/違反報告)
狐狗狸( ´艸｀)(プロフ) - ラーナ！！お久しぶり(^^ ) 続きが凄く気になる！相変わらず超面白いね！これからも応援してるよ！ (2013年7月7日 22時) (レス) id: 82756433f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラーナ | 作成日時：2013年5月18日 18時
