ぬーさんに愛され中。

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常「A、乗りな」







そういって助手席をわざわざ開けてくれる大希くんは大人の男だ。







車を発進させるが、いつもより会話が少ない。


いつもなら、「今日は何飲んだの」とか「どんな話したの」とか聞いてくれるのに、今日は聞いてくれない。




わたしも、先ほどの剛さんとのことが頭から離れず車に揺られながらぼーっとしていた。








常「剛ちゃん、かっこよかった？」






A「…う、うん。待ち合わせの時から相変わらずカッコよかったよ。」







そんな会話をしてるころに少しだけ違和感を感じた。





A「あれ、わたしの家今のところ左だったよ？」







常「……」






この方向は大希くんの家の方向だったため何か急ぎで寄る用事があるのかなと思って聞くと、






常「、、、キスマなんかつけられてAは危機感ないの？」






髪は下ろしてたし気付かれてなんていないと思ってたから、バレていたことに思わず「えっ」と声に出てしまった。






常「、、俺もこの前キスしちゃった身だから剛ちゃんのことは悪く言えないけど、それみて嫉妬しないほど余裕あるわけじゃないよ？俺」






常「きょーはこのまま俺の家帰る。明日スタジオ行く時そのままAの家送るから。」







そして大希くん家まで無言のまま車は走り、駐車場に停まった。










A「あ、あの、大希くん…」







常「別にこのまま襲ってやろうだなんて思ってない。でもそろそろAには剛ちゃんが考えることも、俺とか理がずっと我慢してるんだってこと分かってもらわないと。」









そう言って今まで何回も来たことのある大希くんの部屋に入るが、今までとは全く違う雰囲気のままリビングのソファに座る。








そのあと次の日の仕事行く時間まで、どうやって過ごしたかはまた別の話。


そして、この日を境に大希くん、理くん、剛さん。3人が私のなかで、今まで何も気にせず行っていたスキンシップも意識してしまうくらいの相手となってしまったことも、また別の話で。

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