気づかれぬように。【白膠木簓】

〇realize 22 ページ25

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ココ最近の話だが。

非常にとある一定の有名人似合う機会が多かった。
一定のというより1人のと言った方が正しいが。









実におかしな話だと思う。
ただの一般人である私を、なぜあれほど気にかけるのか。

幼なじみでなければ友達でもないのに。
芸人は皆あのような人間なのか？と疑うくらいにはフレンドリーだった。









最近は会うことも無くまた普通の日常が戻ってきた。

それはそれで刺激がなくよそ見をしてしまいそうだが
なんとか頑張って今をしっかり生きている。









ふと視界を中学生か高校生の団体が横切った。
校外学習だろうか、やけに多い学生に目を取られぼーっとしていると









ﾄﾞﾝｯ









ぶつかってしまった。
おっとと…とふらつく私の腕を、誰かが素早く掴み支えてくれた。









『あっ、すみません…ありがとうございます。』

｢いえ…あっ…大丈夫やで。それより…あの、怪我はあらへんか？｣

『えぇ、お陰様で。』









非常に美形な男性に助けて貰った。
眼鏡をかけており髪の色が綺麗な紫である。
なんとも目立つ。

別の世界ならばそう…主要キャラというやつだ。









女子生徒｢せんせ〜！！はよしんと迷子になるで〜！｣

男子生徒｢置いてかれてもしらんで〜！！｣









どうやら先生のようだ。
｢分かっとるって、待っといてな｣と焦る目の前のイケメンはこちらに向き直り









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｢出会ってすぐでほんま申し訳ないんやけど…少し…時間をくれへんかな…｣









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イケメンに言われちゃ答えはひとつだろう。









『手短にお願いしますね』









ありがとうございます〜
と安心したような顔で少し微笑んでいる彼を見て、何故だろうか。









この人、どこかで見たことある……気がする。









そう感じた。

気のせいだと思うが。

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