僕等は、何を求め 2 (ページ24)

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「翔くん、大丈夫？」

「うん。大丈夫。」

心配そうに俺を見る智くんと学校に向かう。
教室まではあっという間で。

扉を開けようとしても体は動かない。

「…ねぇ、翔くん、ほんとに大丈夫？」

「…大丈夫、だから…。」

そう返してぎゅっと拳を握り教室のドアを開けると。

バシャァっ…！！

「…！？」

「え、翔くん…！！」

いきなり水を掛けられた。
おかげで制服はビショビショだ。

「お前、雅紀がショックで学校休んでるってのによく来れるよな。」

「相葉が可哀想。」

クラス中の人達が俺を冷たい目で見てそう言う。
体が震えてくる。

あの時の悪夢が蘇ってくる。
耐えられなくなり教室から走る。

智くんの声が聞こえたような気がしたけど、
それを振り切って屋上まで走る。

屋上の扉を勢い良く開けてその場に座り込んだ。