検索窓
今日:22 hit、昨日:18 hit、合計:58,379 hit

4 ページ6

お兄ちゃんが来てくれた翌日、今度は笑未が来てくれた。
明日は休日だから、お泊りもかねて。





「適当に荷物置いといて〜」

『あ、うん…』




笑未がじっと見ていたのは、キッチンに置いてあるお揃いのマグカップだった。
…あれ買ったとき、結婚しましょう!!!とか叫んでたのに。






『別れたって紫耀くんから聞いたよ』

「あー…うん、振られちゃった。でももう元気!昨日お兄ちゃんが差し入れしてくれたの。一緒に食べよ!」

『空元気すぎるよ、流石に。7年ぐらい好きなのにそんなすぐに忘れられないでしょ』






そりゃあ、まあ。
毎日告白するぐらい好きだもん。






『なんで振られたの?』

「さあ」

『今日浮所先輩の学部のとこ通ったけど、すっごい聞かれてた、Aとのこと』

「……ふぅん」






先輩はかっこいいし、優しいし、運動もできるし、賢いから。
きっとすぐ、隣には違う女の子が立つんだろうな。







『でさ、別れた理由聞かれてたの。そしたら、“俺だって別れたかったわけじゃない”って言ってた』

「……よくわかんないや、先輩のこと。」







昨日のプリンも、それも、空耳かもしれない『ごめん』も。







『何かあったんだろうね』

「ね。でももう私には関係ないんだよ…あー私、多分これからもずっと先輩のこと好きだなぁ」







だって、まだ家に先輩の服あるし。
目に見えるとこにおいてたものは、知らない間に先輩が持って帰ってたみたいだった。
歯ブラシとか、化粧水とか。そういうものはなくて、私のクローゼットにしまってあった服だけが今もそこにある。めっちゃいい匂い。…こういうとこ、高校生の時から成長してないよな私。








5→←3



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (131 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
459人がお気に入り
設定タグ:浮所飛貴 , 美少年 , 岩崎大昇   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぬれおかき | 作成日時:2021年7月6日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。