ズルいよ、ズルいね【浮所飛貴】 (ページ30)

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「………んん？」

なんだなんだ…寝返り打てないじゃん何…

「たいしょ」

『…ん～～～？』

「あ…そっか、そうだそうだ。…え？」

近くにあったスマホのホームボタンを押すと、現在の時刻は7時ちょうど。

「いやなんで私ロック画？？」

『…あれ、…はよ』

二度寝したかったのに不意打ちすぎて目がさえてしまった！！！！
だって自分の寝顔がロック画のスマホとかビビるじゃん！！！！

『あーーーー！！！それ！俺のスマホ！！！』

「なんでこれロック画なの！！！！おかげで目覚めたじゃん！！！！」

『だって可愛かったから、…あー…いや、今のナシ！！！ほら、俺たちいい友達！！』

「寝起きで頭おかしいの？一回ぶってやろうか？」

『なんでだよまともだわ』

取り敢えずのそのそと布団から出て洗面所に向かうと、大昇もついてきた。
目こすってるのが鏡越しに見えて母性本能をくすぐられた今日この頃…

「ね、運んでくれたのありがと」

『んーー？あぁー、うん』

「ふふふ、まだ寝ぼけてるでしょ」

『いやぁーーー…おきてるおきてる』

なんか、新婚さんみたい。
…昨日別れといて今更って感じだけど。
私じゃない人にたくさん幸せにしてもらってね。

『あー目ぇ覚めた』

「おっはー」

『朝ごはん食べよ、何がいい？』

「え！！作ってくれるの？！」

『材料があれば』

「フレンチトースト！！」

『はいよー』

そして数分後に私は絶望するのだった。

『ごめん、漬け置きした方がうまいから1時間はかかるわ』

「うそでしょぉぉ…！！」

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