検索窓
今日:38 hit、昨日:18 hit、合計:58,395 hit

16 ページ20




振り向いてしまった。


名前を呼んでしまった。






『平野、…っ、俺、』

「先輩…?」






なんで先輩がここに?
なんで私を呼んだの?
何を…言おうとしているの?




聞きたいことは次から次へと溢れてくるのに、言葉にできなくて。









『何してんすか』








「っ、たい、しょ…」

『何話してるんですか?先輩、婚約者いるんですよね?こんなとこ、誰かに見られて大丈夫なんですか?…しかも、元カノなんて』







どうしよう、…なんで今!?
バッドタイミングすぎる…





「…大昇?」






お手洗いから出てきた大昇は、とても冷めた目をしていた。





見たことがない顔だった。
今まで、見てきた優しい大昇じゃなかった。









『じゃあ、失礼します。』

『…ごめん、』

「先輩、っ」





初めて見た先輩のスーツ姿。
そして、フロントにあるホテルのロゴに入ってあったのは、「ukisho」の文字だった。
…まさかここ、先輩の会社のホテル…?







『行こ』

「あ、…うん」






握られた手に驚いて名前を呼ぶと、小さく『ごめん…』と謝罪された。
あ、そういえば、初めて手、繋いだ…





『ごめん』

「え?何が?」




歩きながらまた謝る大昇。
寧ろ謝罪すべきは私なのでは…?
…背徳感感じてる時点でアウトじゃん私。






『余裕なくて…ごめん、』

「えっと…私の方こそごめんね、でも何も話してないから!ほんとだよ」

『……うん』

















『やっぱりまだ…』









17→←15



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (131 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
459人がお気に入り
設定タグ:浮所飛貴 , 美少年 , 岩崎大昇   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ぬれおかき | 作成日時:2021年7月6日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。