ズルいよ、ズルいね【浮所飛貴】 (ページ19)

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「…そんなわけ、ないじゃん！ちょっとびっくりしただけ。やっぱり有名なんだな～って！」

『そっか。マジで坊ちゃんなんだなー、俺もびっくりした笑』

「ね、ほんとに。じゃ、行こ！」

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大昇が連れてきてくれたのは、スイーツビュッフェのお店だった。

「うわぁぁぁぁ見て！！！！！キラキラしてる！！！何この夢の世界！！！」

『めっちゃはしゃぐじゃん笑』

「ショートケーキもあるしチョコタルトもチーズケーキもアイスクリームもあるよ？！！！」

『ほら、取り敢えず席座って笑』

興奮せずにいられるわけないじゃないですかこんなの！！！
高級ホテルの期間限定ビュッフェとかもう夢みたい！！！

『ほんとは、もっとロマンチックなとこの方がいいかなーって思ったけど、これが一番喜びそうだなーって思って笑』

「もう大正解！！！今すぐ抱き着きたいくらいに喜んでる！！！」

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そして、大昇の5倍くらいのスイーツを堪能して、ホテルのフロントで大昇を待っていた。
満腹すぎて今日は晩御飯いらないなぁ…。

そういえば、クリスマスって、どうするんだろ。

何も言われてないし言ってないけど、一緒に過ごすのかな。
付き合ってたら普通そうだよね？

「うーん…？」

イルミネーションとかかなぁ、あ、でも大昇と一緒にクリスマスディナー作るのも楽しそう。
それと、プレゼントも用意しなきゃ…何がいいかな？

検索欄に“大学生彼氏プレゼント”と打ち込んで調べてみると、諭吉が結構飛んでいきそうだった。…まあ、大学生だしねぇ…

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『A！』

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「……え？」

今、先輩の声で、…神崎さんのこと呼んでるの…？
最悪だ、なんで今に限って帰ってこないの大昇！！！

『平野』

「え、…私、？」

振り向いちゃダメだ、絶対に。
そう、わかっていたのに。

『平野！！』

「……浮所、せんぱ、い」

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