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『まあ高校生活は今まで通りだし。そんな気にしないでね』
「気にしますよ…会えなくなるじゃないですか」
『まあ…会おうと思えばいくらでも会えるけど笑』
「そうかもしれないですけど!!」
それより、と前置きされて優しい瞳で見つめられる
それだけで暑くなる私は、相当先輩に惹かれてる
『その服、似合ってる。すっごい可愛い、平野が』
「…っ、ありがとう、ございます…」
『あと…ちょっと待ってて』
甘い!!甘すぎて無理!
なにこれもう私幸せすぎて溶ける!!
あんな顔で可愛いとか…心臓持たないです…
火照る顔を押さえていると、どこからか香ってくるお花の匂い。
振り返ると、先輩が大きな花束を持っていた。
『誕生日、おめでとう!』
「えっ…これ、私にですか?」
『そうだよ、ピンク多めで可愛いでしょ』
「すっごい可愛いです!ありがとうございます!…嬉しい、」
花束を見ると、ピンクと白色…ピンクは2種類ある
同じ種類の2色と、違うお花のピンク。
「これなんていうお花なんですか?」
『アザレアとペチュニア、だったはず』
「へぇ〜、初めて見ました!大切にします!」
枯れちゃうのが勿体ないなぁ…
家に帰ったら写真撮っておこう
『今日晩御飯はお家?』
「特に決まってないです」
『じゃあディナー行こ、それまではダラダラしよ笑』
「ほんとですか!ダラダラしましょう笑 私先輩の卒アルとかみたいです!」
『卒アル?上にあるわ…花束も荷物と一緒に置いといで』
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浮所先輩の部屋、…夢?
2年間ただ見てるだけだったはずなのに、こんなにも先輩が近い存在になるなんて
『あった、これだ』
「私たちと色違うんですね」
『そうなの?まあデザインも毎年変わるっぽいよ。なんか恥ずかしいなぁ笑』
「先輩何組だったんですか?」
『えっとね…2組かな』
ページをめくって、右側。
[3年2組3番 浮所飛貴]
「あーやばい可愛い可愛い可愛い」
『おぼこいな俺笑』
「なんて可愛いんですか…あ、これってもしかして」
私が指さしたのは、出席番号27番。
『そう、それが那須!イケメンでしょ、入学式で見すぎたもん笑』
「すんごい顔整ってますね…イケメンにはイケメンが寄ってくるんですかね…」
『紫耀くんには誰も勝てないけどね笑』
私は先輩が1番っていうか先輩オンリーだけどなぁ…
『聞こえてるって…』
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作者名:ぬれおかき | 作成日時:2021年4月2日 22時