Want you! Want you! 【浮所飛貴】 (ページ15)

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あれから家に帰って元カノさんとのお話を聞き出そうと思ったけど何も話してくれなかった。
お兄ちゃんも思春期なんだね、そっかそっかあ！！(違う)

お兄ちゃんが相手をしてくれなかったから仕方なく自分の部屋に戻って今日買ってもらった服をハンガーにかけた。
…似合うかなぁ。お兄ちゃんは大丈夫だって言ってくれたけど、やっぱり不安。
髪型だって、上手にできるかわからないし。いつも巻いたりするのが面倒で年中ポニテの女だよ私。
ヘアスプレーとかそういう類のもの買ってきといたほうがいいかな。
笑未に聞いてみよう、明日。いつも巻いてるし、コツも教えてくれるかもしれない。

『Aー、ご飯！』

「はーい」

我が家はリビングからママがご飯の時間を叫んで知らせてくれる制度が導入されている。
勿論一軒家です。これでマンションだったらもう苦情の嵐だよ。

『A、来週デートするの？』

「ぶっっっ」

『ちょっと汚い！』

いやママが急に変なこと聞くからでしょ。お兄ちゃん絶対なんか言ったじゃんこれ。めっちゃ笑いこらえてるし何なの？！
別にいいけど‼！知られてもいいけど！！

『相手の男の子、イケメンなんでしょ～～、面食いだものAは！！私とそっくりね！！！』

「ママの面食いは否定しないけど私が好きになったの顔が理由じゃないよ」

『そういえば名古屋にいた時から好きだったんだっけ？でもね、顔も大事よ～？パパなんて昔から性格も顔もかっこいいんだから～！！おかげで紫耀もこんなにイケメンだし！！毎日眼福だわぁ、超絶顔の整った可愛い娘にイケメン！パパが一番だけどね！！』

『結局惚気じゃん(笑)Aが浮所の話してるときと同じだわ(笑)父さんは今月帰ってこれそう？』

『あら！やっぱり親子ね！！父さん、来週末に帰ってくるって！やっと飛行機出るみたい！！』

「私こんなになって話してたんだ…」

すんごい幸せそうな顔しながら嬉しそうに話すママと私がおんなじって…好きってもろにバレてるじゃん私。
あ、告白毎日してるから今更気にすることないかぁ！

この日はママからたっくさん惚気を聞かされて無性に疲れた。お兄ちゃんもげっそりしてた。