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「あ、い、いちねんです、‥あの、すみませんっ、‥！えと、先輩のお顔をこんな近くで見れるのがとても珍しくて、その興味が湧いたというか、こんなチャンス二度もないとおもって、それで‥‥」
‥拙いながらも言葉を紡ぎながらふと思った。
私ものすごく不審者なんじゃ、、？へ、へんだよね、おこられるかな‥！
先輩の言葉をびくびくしながら待っていると、少しずつふるふると先輩の体が震えていた。
その瞬間、
「くはははっ！何だその理由！ｗｗｗ」
想像よりも割と高い、先輩の笑い声が響いた。
「あーおもしれぇ。そんなこと言われたのはじめてだわ。」
くふっとこみ上げる笑いを抑える姿に、怒ってないと安心してしまった。
「そんな見たいならもっと近くで見る？」
ぐい、と先輩の顔が数センチまで近付いてきて体が飛び跳ねそうになる。ち、近いっ‥
「〜〜っ、も、もうじゅうぶん、ですので‥‥！」
慌てて距離を取ると、先輩はなんだよ〜と口を尖らせた。
さっきまでなんの躊躇いもなく見つめれていたのに、今は、なんか苦しくて、壊れそうなほど心臓がうるさい。
「‥ふは、顔真っ赤。恥ずかしくなっちゃった？」
「っ‥か、からかわないでくださいっ」
ふーん？と意地悪そうな顔をした先輩はなんだか、私のイメージとかゆきちゃんから聞いてた噂より程遠く感じた。
ころころ表情が変わったりするし、思ってたより話しやすいし。
「なあお前名前は？あ、下の名前ね。名字堅苦しいから。」
「え、あ、、Aです」
「Aね。覚えた。あ、明日もここ来いよ。」
「え？い、いいんですか‥？」
「ほんとはよくここで一人で昼寝してんだけど‥特別な？」
そう言って私に優しく笑いかけてくれた先輩に、わたしはもう一度、胸に弾ける煌めきを覚えた。
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作者名：ぬぬさん | 作成日時：2021年9月5日 7時
