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ごそ、と小さな物音が聞こえ、ぱちりと目を覚ます。もう日はのぼっており、木々の隙間から光が柔く差し込んでいた。若干霞む目を軽く擦れば、まだ能力で寝ている筈のゴンと目が合った。
「ごめん、起こしちゃった？」
『ううん、平気…あれ、もう起きたの？』
「うん！A凄いね、傷も毒もすっかり治っちゃったよ」
『多分凄いのはゴンかな…』
能力の一つである【眠り姫の加護】は、眠らせた対象の治癒能力、つまり自然回復能力を何倍にも高める能力だ。1枚目にカードが引けた為、最大限の能力で発動した訳だが、少なくとも回復に1日は要すると踏んでおり、既にピンピンしてるゴンに思わず感嘆する。
「これAが掛けてくれたんでしょ？ありがとうね！」
『ううん、兎に角ゴンが元気になって良かったよ』
ゴンがぱあっと人懐こい笑みで、昨晩凍えぬ様にと掛けたパーカーを手渡してくる。それに釣られる様に微笑み返してはゴンが回復した事に安堵する。この様子ならもう平気だろう。
「Aはもうプレート集まった？」
『集まったよ〜！ゴンも…、集まったみたいで良かった』
「押し付けられたみたいなものだけどね…いつかヒソカに返してやるんだ」
ぐぐ、と拳を握っては眉を顰め、悔しそうな表情を浮かべるゴンの様子に何があったか粗方予想が付いた。慌てて違う話題を考えては、そっと話をずらす。するとゴンは思い出したかの様に昨日の念能力についてを問いただしてくる。のらりくらりと話を躱し、改めて試験が終わった後説明する事を約束しては違う話題に花を咲かす。
気が付けば、小一時間程話し込んでおり、そろそろ場所を移動しようかと腰を上げた。
「もう行っちゃうの？」
『うん、他の皆にも会いたいしね』
「そっかあ。ちょっと寂しいけど、また会おうね！」
『うん！もう毒矢とか受けちゃ駄目だよ』
毒矢を受けた患部をつつけば、ゴンは罰が悪そうに頬をかく。そんなゴンの頭を軽く撫でれば、ゴンは頬を微かに赤く染めた。その初々しい様に柔らかく微笑みかける。
『次の試験で会おうね』
懐から飴玉を取り出し、ゴンの手に置いてやれば歩みを進める。ぶんぶんと手を降るゴンに大きく手を振り返し、笑顔でその場を後にした。
次はレオリオやクラピカ辺りに会える様願いながら口に飴玉を放り込んだ。
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あるぱか(プロフ) - mearusanさん» mearusan様、ありがたいお言葉感謝いたします。これからもちまちまと更新していきますので、何卒よろしくお願いいたします。 (2022年11月30日 18時) (
レス) id: 815005bab2 (このIDを非表示/違反報告)
mearusan(プロフ) - コメント失礼いたします！イラストも素敵で、めちゃめちゃに面白いです。更新頑張ってください！ (2022年11月27日 19時) (レス) id: 4f9ddc0e3c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるぱか | 作成日時：2022年11月19日 20時
