兄弟関係2【レイ】(菫の花) ページ10
今日もレイは木陰で本を読んでいる。
別に彼は本が好きなわけじゃない。知識を身に付けるために読んでいる。
何時も見ていたからそれぐらい分かるんだよね…
｢まーた本読んでる！よく飽きないよね〜
たまにはレイもみんなと一緒に鬼ごっこしよーよ！｣
そう言って腕に抱きついて引っ張ったり、レイに抱きついて本を読む邪魔をするが彼は振り向く所か鬱陶しそうに顔を歪めながら口を開く。
｢疲れるからしねぇよ。｣
彼の返答に私はえぇーっと声を漏らす。
今日も駄目だ、振り向かせる所か相手にしてもらえない。
そこへエマが私の名前を呼び、渋々彼から腕を解くとエマの元へ駆け寄った。
｢聞いてよー！相変わらずレイってば冷たいんだから！｣
いつもの様に私はエマの元で愚痴を垂れる。
エマはあははっと苦笑しつつも私達だけで鬼ごっこやろ、とみんなの方へ顔を向けた。
｢そうだね…よし、やろう！｣
彼女の太陽みたいな笑顔にやられ仕方なくみんなの元へ駆け寄ろうとした時の…
何時もなら知らん振りで本を読むレイが私達の元へ来た。
そして、｢来い｣と一言…私の腕を掴みグイグイと引っ張っていく。
強くつかまれ、更には引っ張られてしまい腕が少し痛い…目を細め顔を顰めた私は、私の腕を引いて前をずんずんと進むレイに声をかける。
何度目かでハッとしたように彼の足がぴたっと止まり手が離される。
随分奥深くまで来たな〜なんて呑気に思いながら私はレイの顔を覗き込む。
｢どうしたの、大丈夫？｣
そう尋ねると彼の顔が歪み、手に強く力が込められる。
悪い、と発されたレイの口調は少し苛立たしげで…すぐに去って行こうとした彼の腕を掴んだ。
｢ねぇ、レイ…｣
今言うことじゃないんだけどさ、今言うよ。
｢私さ…レイのこと好きなんだよね！｣
ニッコリと笑った私にレイは目を真ん丸くした。
こうなると折角の鋭い目つきが台無しだ、なんてばかげたことを思ってしまう。
｢だからさ、私はレイの支えになりたいの！何を悩んでるの？教えてよ！
あ、それとももしかして…信じてない？だったら証拠見せようか？｣
一方的に話す私と唖然とするレイ。
その姿を見てクスッと笑を零した私はレイの頬に顔を近づけ唇を押し当てる。
小さなリップ音を耳に私は笑った。
私はレイの事…何時も見てるから分かるんだよね。
だから知ってるんだよ、私と貴方が…
血の繋がった兄妹ってことも。
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ドラゴン - 神作品の作者さんだらけじゃないですか！全部すごく面白くて‥‥更新頑張ってください！ (2019年3月3日 9時) (
レス) id: cddb962df9 (このIDを非表示/違反報告)
おうとつ - 作者さん豪華すぎません！？なんと言うか、私得の方々ばかりで…！！見ててすっごく楽しいです！！ぬんさんの触れたいってやつ設定から何まで素晴らしいと思いました！それに相沢恋さんのは夢主ちゃんが可愛くって面白くって！菫の花さんの話もすっごく癒されました！ (2019年2月27日 13時) (レス) id: 19c8a82e34 (このIDを非表示/違反報告)
はにかみ - 作者欄が豪華……!ワタ愛完結おめでとでーす！相沢さんの名前を見て速攻来たww応援してます！ (2019年2月26日 19時) (レス) id: a2358f35c9 (このIDを非表示/違反報告)
あやあや - ワタ愛終わってしまったので、悲しい気持ちと嬉しい気持ちがごちゃごちゃになりながら見ました！！…本当に面白かったです…。ぬんさんの小説も、シリアスで面白かったです！良いですね、こう言う番外編！ (2019年2月26日 18時) (レス) id: 34be4b000a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぬん、菫の花、相沢恋 x他3人 | 作者ホームページ：http://urana
作成日時：2019年2月26日 18時
