すごろくゲーム【TH】 (ページ3)

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「ただいまー」

『おかえりー、おつかれさま』

「ありがと」

いつも通りテヒョンを迎えるけれど、私の頭の中は、すごろくでいっぱいだ。

テヒョンは部屋着に着替えたあと、今日見たやつとおんなじ分厚い紙と、サイコロを持ってきた。

『…それ、やるの？』

「…あれ、やりたくなかった？」

今日、先に見ちゃったせいで、やるのか、と不安気に聞いてしまった私に、テヒョンは目をぱちぱちさせて、少し悲しそうな顔をした。

『や、やりたくないわけじゃないけど、その、』

「…あ、もしかして、見ちゃった？」

そう聞いてくるテヒョンの顔は、さっきよりも明るくなった。

『…キス率が、高いと思います、…テヒョンさん』

「わ、ばれちゃいましたか、」

『バレバレです…』

「でも、いいでしょ？」

口をしかくにさせて、悪戯っぽく笑うテヒョン。
…何度見ても、愛おしいと思ってしまう私は、本当にこの笑顔が大好きだ。

でも、それとこれは…！

『…恥ずかしい』

「…え！俺、Aのぜーんぶ知ってるのに？」

『…なっ』

テヒョンの長い指が私の髪の毛を撫でながら、そんなことをにまにまと聞いてくる。

テヒョンがさらっとそんなことを言うせいで、顔に熱が集まる。

今、恥ずかしいって言うことでさえ頑張った私に、なんてことを言うんだ…。

「ひひ、じゃあきまり！」

こうして始まったすごろくゲーム。